川崎病とは?動脈瘤や心筋梗塞を引き起こす疾患

公開日:2026.7.10 更新日:2026.10.16

皆さんは、「川崎病」という病気をご存じでしょうか。

小さい子どもに多くみられる病気であるため、お子さんをお持ちの方なら耳にしたことのある方もいらっしゃるかと思います。

今回は、時として命にも関わる病気「川崎病」について解説していきます。

この記事は次のような方に向けて書いています

  • 川崎病の症状を確認したい
  • うつる病気なのか気になる
  • 後遺症のリスクを知りたい

川崎病とは

川崎病は、小児科医である川崎富作という医師が最初に報告したことからその名がつけられた原因不明の病気です。

4歳以下の子どもに多くみられ、全身の血管に炎症が起こることです。

下記の6つの主要な症状が出ます。

川崎病でみられる主な症状

  • 高熱
  • 両側の充血
  • 真っ赤な唇と苺のようにブツブツの舌
  • 不定形発疹
  • 手足の腫れ
  • 首のリンパ節の腫れ

高熱が5日以上続く場合は、早めに受診してください。

定型川崎病

川崎病の特徴的な6つの症状のうち、5つの症状がみられた場合と、4つの症状しかみられないが冠動脈に「こぶ」がみられた場合には、定型川崎病と診断されます。

不全型川崎病

川崎病の症状がそろっているわけではないが、他の病気ではないと判断された場合には不全型川崎病とされています。

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川崎病の原因

先述したように、川崎病の原因は未だに不明なままですが、昔からさまざまな説が論じられてきました。

近年は、流行期があったことや細菌・ウイルス感染が減少する9〜11月にかけて川崎病発生頻度も減少します。

そのことから、カビ、細菌、ウイルスなどの病原微生物の体内への侵入が、過剰な免疫反応の引き金となり、起こっているのではないかという考え方が主流となってきています。

また、ヨーロッパ諸国に比べて日本人が約10〜20倍多く発症していることから、遺伝的な要因もあるのではないかという考え方もあります。

川崎病の症状

高熱

38℃以上の高熱が5日間以上続きます。

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両側の充血

白目の部分(眼球結膜)が赤く充血します。

真っ赤な唇と苺のようにブツブツの舌

唇が赤くなったり、乾いてひび割れます。

舌はイチゴ状に赤くなります。

不定形発疹

じんましんの方な発疹が出てきます。

さらにBCG接種した部位が赤く腫れることがあります。

手足の腫れ

手のひらと足の裏が紫がかった赤色に腫れることがあります。

熱が下がった頃から手足の指先から皮がむけていきます。

首のリンパ節の腫れ

リンパ節が赤く腫れますが、膿んだりはしません。

抗生剤を使っても良くならない場合は川崎病の可能性があります。

他にも関節痛や下痢、腹痛などの症状が現れます。

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川崎病の後遺症

血管炎

血管炎とは、その名の通り何らかの影響で血管が炎症を起こしている状態のことを指し、虚血、壊死、臓器の炎症を伴う場合があります。

冠動脈瘤

冠動脈瘤とは、冠動脈に炎症が起き、血管の壁が血圧に耐えられなくなることで、一部が膨らんで瘤のようになる症状です。

大動脈から冠動脈に枝分かれする部分に瘤ができやすいです。

心筋梗塞

心筋梗塞とは、冠動脈の一部が完全に塞がることで、その先の器官が機能しなくなる状態を言います。

冠動脈瘤ができると、血流が悪くなるため「血栓」ができやすくなります。

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川崎病はうつる?

川崎病の原因は分かっていません。

男児が女児よりも1.3倍程度多く発病していたり、地域的な流行がみられたりすることがありますが、現在は人から人へうつる病気とは考えられていません。

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川崎病の治療について

免疫グロブリン療法

免疫グロブリン製剤という全身の炎症を抑える薬を静脈内に点滴することで、冠動脈瘤ができるのを防ぎます。

約1日かけて点滴で注入します。

80〜90%の患者さんは1回の投与で熱が下がりますが、2回目の投与が必要な患者さんもいます。

アスピリン療法

アスピリンという血管の炎症を抑えたり、熱を下げたり、血液を固まりにくくする薬を内服する治療法です。

こちらも、冠動脈瘤ができるのを防ぐ効果があります。

約2〜3か月服用を続け、免疫グロブリンとの併用により、数日以内に熱が下がり、ほかの症状も治まるので、冠動脈瘤も予防することができます。

副作用として出血時に血が止まりにくくなることがあります。

ステロイド療法

主に免疫グロブリンを投与しても、熱が下がらず、症状が改善しない患者さんへ、全身の炎症を抑えるために行います。

はじめは点滴から開始し徐々に内服治療へ移行します。

退院後の生活は、冠動脈に後遺症がなかった場合でも予防的に2〜3か月内服を続ける必要がありますが、日常生活で気をつけることは特にありません。

後遺症として冠動脈瘤が残った場合は、血を固まりにくくする治療がしばらく続きます。

その他の治療

上記の治療で症状が改善しないときは、好中球エラスターゼ阻害剤、シクロスポリンの投与、血漿交換といった処置を行うこともあります。

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PIT DOCTORでできる対応

PIT DOCTORでは、夜間休日外来を行っております。

急な発熱や体調不良以外でも、発疹や目の充血などの症状も診察が可能です。

川崎病が疑われる場合には、大きな病院での詳しい検査をお勧めする場合もあります。

症状でお困りのこと、わからないことなどありましたら、電話での無料医療相談も受け付けておりますので、一度お問い合わせください。

まとめ

かつて、川崎病はかかってしまうと亡くなってしまう恐ろしい病気でした。

しかし、現在は治療法が確立されていること、冠動脈瘤の早期発見ができることで亡くなるリスクが大幅に下がっています。

特に、原因不明の熱が続く場合には、熱以外に川崎病に特徴的な症状がないか十分に気をつけ、普段のお子さんの様子と様子が違うと感じた場合は小児専門の医療機関を受診するようにしましょう。

FAQ

川崎病についてよくある質問

川崎病を疑う症状はどんなものですか?
38℃以上の高熱が5日以上続く、白目の充血、真っ赤な唇とイチゴ状の舌、発疹、手足の腫れ、首のリンパ節の腫れの6つが主要症状です。抗生剤で良くならない発熱とこれらの症状があれば小児専門の医療機関へ。
川崎病はうつりますか?
現在は人から人へうつる病気とは考えられていません。原因はまだ不明ですが、病原微生物への過剰な免疫反応が引き金という考え方が主流です。
川崎病はどんな後遺症が心配ですか?
心臓の血管(冠動脈)にこぶ(冠動脈瘤)ができ、心筋梗塞につながることがあります。現在は免疫グロブリン療法やアスピリン療法など治療法が確立しており、早期治療でリスクを大幅に下げられます。

参考文献

川崎病ってどんな病気?【小児科医が解説】

川崎病

小児科の病気:川崎病

どんな合併症があるの?

川崎病とは?原因、症状、治療法について解説

子どもに多い川崎病

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この記事の監修医師

監修医師: 西春内科・在宅クリニック院長 島原 立樹先生

島原 立樹先生

経歴

  • 名古屋市立大学 医学部 医学科 卒業
  • 三重県立志摩病院
  • 総合病院水戸協同病院 総合診療科
  • 公立陶生病院 呼吸器・アレルギー疾患内科

資格

  • 日本専門医機構認定 内科専門医
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