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小児の肘内障についての確認方法や、肘内障の再発予防法について

こんにちは。家来るドクター医師の不破です。

 

子どもが急に手を動かさなくなった場合、肘内障という病気が考えられます。

 

小児科医や整形外科医にとってはよくある疾患で、小さなお子さんがなることが多いです。

 

初めてお子さんが肘内障になった場合、親御さんはとてもびっくりして心配になってしまうと思います。

 

放置しておくと症状がひどくなる可能性もあるので痛みが出たときに早急に治せるように知識をつけておきましょう。

 

今回は、肘内障について医師が詳しく解説します。

 

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肘内障(ちゅうないしょう)とは?

小児の肘内障

出典:公益社団法人 日本整形外科学会 「肘内障」https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/pulled_elbow.html

肘内障とはひじの「亜脱臼」のことで、ひじの骨の骨頭部にある輪状靱帯(りんじょうじんたい)が外側へずれることによって起きます。

 

1歳から6歳くらいまでの子供に多くみられ、男女比ではやや女児に多い傾向があります。

 

以下のような状況の後に、片腕をだらんとしたまま動かさなくなる、というのが典型的な症状です。

 

肘内障のよくある受傷状況

・手を繋いでいて転びそうになった子供の腕をひっぱった。

・手をつないでいた子供が急に走り出した。

・子どもが転んで手をついたり腕をひねったりした。

・遊んでいて肘を打った。

・お友達に腕を強く引っ張られた。

 

状況は多岐にわたりますが、肘内障になると、痛みをともなうため、泣き出す子どもが多いです。

 

腕を動かすと痛みがあるため、ひじをやや曲げた状態で腕をおなかの近くに置き、動かさなくなります(いわゆる腕をだらんとした状態)。

 

腕を下げていれば痛みが治まるため、泣きやみますが、治ったわけではありません

 

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肘内障かどうか確かめる方法

 

両手をあげた万歳のかっこうができるかお子さんに聞いてみましょう。肘内障の場合は腕をあげることができません。

 

骨折かどうかも確認が必要

 

肘内障の主な鑑別疾患に骨折があります。

骨折と肘内障では以下のような違いがあります。

 

骨折

・痛い部分が腫れてくる

・手の指の変色(血流悪化)がみられる

・腕を動かしていないときもずっと痛い

 

肘内障

・ひじが腫れることはない

・腕は動かないものの、指は動く

・手の指の変色(血流悪化)はみられない

・手に触れられている感覚(触覚)がある

 

骨折の特徴に1つでも当てはまる場合は、レントゲン写真による検査が必要です。

病院の受診を検討してください。

 

肘内障の整復方法

 

肘内障の整復(外れた関節を元の位置に戻すこと)方法には大きく分けて回内法回外法の2種類があります。

 

肘内障|回内法

肘関節を軽く屈曲した状態で橈骨頭を手で押さえながら手のひらが下向きになるように腕を回内させる。

 

肘内障|回外法

肘関節を軽く屈曲した状態で橈骨頭を手で押さえながら手のひらを上向きにして、さらに肘を曲げる。

 

いずれの方法も、「プチッ」という音とともに関節がはまった感覚があり、しばらくして腕が上がるようになれば成功です。整復には痛みがともなうため、泣いてしまうお子さんが多いです。

 

成功率は回内法の方が高いという研究結果が報告されており¹、回内法を優先的に行うことが推奨されます。

 

整復後、10分~15分ほど時間を置いてお子さんに「ばんざい」の姿勢をしてもらい、腕が元通り動くようになっているか確かめます。

 

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肘内障の再発予防に必要なことは?

 

一度肘内障を起こしてしまったお子さんは、その後も肘内障を繰り返しやすくなってしまうことがあります。予防としては、できるだけ腕を引っ張らないようにすることです。

 

両親が手をつないで歩いているときは、何かの拍子に強く引っ張ってしまわないよう、気をつけてください。

 

輪状靱帯が成長するとともに、肘内障を起こす頻度も少なくなってくるので、心配はいりません。

 

小児の肘内障についてまとめ

 

お子さんの肘がはずれたと思った場合は、以下のように対応しましょう。

 

①まず、受傷状況・原因を確認する。

②両手をあげたバンザイができるかどうか確認する。

③骨折の特徴に当てはまるかどうか確認する。

④特徴に当てはまる→レントゲン対応可能な救急病院や整形外科を受診してください。

 

当てはまらない→肘内障を整復することができる整形外科、小児科、家来るドクターなどを受診してください。

 

 

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参考文献

C G Macias , J Bothner, R Wiebe . A comparison of supination/flexion to hyperpronation in the reduction of radial head subluxations. Pediatrics. 1998 Jul;102(1):e10. doi: 10.1542/peds.102.1.e10.

 

 

この記事の執筆者

経歴

  • 医師,放射線診断専門医
  • 2009年 愛知医科大学卒業
  • 2009年 津島市民病院
  • 2011年 名古屋第二赤十字病院  放射線科
  • 2016年 名古屋市立大学病院  放射線科
  • 2018年 豊田若竹病院  放射線科
  • 2018年 家来るドクターJAPAN株式会社 顧問医師
  • 2021年 YKR medical consult代表就任 

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