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紅斑と紫斑の違いについて 見分け方や原因を解説

投稿日: 2024年07月23日 | 更新日: 2024年11月07日

紅斑

 

皆さんは、紅斑や紫斑という言葉を耳にしたことはありますか?

 

どちらも皮膚に赤い斑点ができる症状で、虫さされや湿疹、打撲などが原因で生じます。

 

場合によっては命に関わる危険な病気が隠れている場合もあり注意が必要です。

 

本記事では紅斑と紫斑の原因や見分け方を解説していきます。

 

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紅斑・紫斑とは

 

紅斑

 

紅斑とは

 

紅斑とは、皮膚が赤くなる斑点を指します。

 

ガラス板などで皮膚を圧迫すると赤い色は消える特徴があります。

 

皮膚の表面に近い部分の毛細血管が開く事で、表面が赤くなり、紅斑として現れるのです。

 

代表的な紅斑には「多形滲出性紅斑(たけいしんしゅつせいこうはん)」や「伝染性紅斑」があります。

 

多形滲出性紅斑は、ウイルス感染や薬物反応などが原因で、全身に広がるのが特徴です。

 

伝染性紅斑は、「リンゴ病」とも呼ばれパルボウイルスB19というウイルスによる感染で、小児によく見られます。

 

紫斑とは

 

紫斑とは、皮膚や粘膜に生じる紫色の斑点のことです。

 

紅斑とは違い、紫斑の部分を圧迫しても斑点が消えないのが特徴です。

 

止血に重要な働きをしている血小板が減少してしまうことが原因で現れます。

 

代表的な紫斑には「単純性紫斑」や「老人性紫斑」などがあります。

 

単純性紫斑は、通常は小さな打撲や軽い圧迫で発生し、特に若い女性に多く見られるのが特徴です。

 

一方老人性紫斑は、皮膚が薄くなり、血管がもろくなる高齢者に見られるという特徴があります。

 

関連記事:りんご病(伝染性紅斑)になったら病院へ行くべき?症状を解説|大人にもうつる?

 

紅斑・紫斑の原因

 

紅斑

 

紅斑の原因

 

紅斑は、その30~50%は原因が分かっていません。

 

分かっている原因としては、炎症やアレルギー反応、毛の引き抜きやワックス処理といった物理的な刺激などが挙げられます。

 

具体的な病名としては以下のようなものが挙げられます。

 

全身性エリテマトーデス(SLE)

全身性エリテマトーデス(SLE)とは、狼に噛まれた痕のような赤い紅斑が、全身の臓器や皮膚に現れる原因不明の自己免疫疾患です。

 

紅斑の他にも、発熱や全身の倦怠感といった症状がみられるのが特徴です。

 

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群も自己免疫疾患で、乾燥症状とともに紅斑が見られるのが特徴です。

 

また、中年の女性に多く、原因としては、遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、女性ホルモンの要因などが複雑に関連しあって発症するものと考えられています。

 

他にも、日焼けや脱毛といった物理的な刺激によっても紅斑が生じることがあります。

 

紫斑の原因

 

紫斑は、打撲などの物理的な力が加わったときに一時的に発生するものと、血小板や血管の異常が原因でできるものに分けられます。

 

血小板や血管の異常が原因でできるものに関しては、何らかの病気の関連が考えられるため注意が必要です。

 

代表的な病名としては以下のものがあります。

 

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は、自己免疫疾患の1つで、免疫抗体の異常により、血小板が減ることで、外部出血が起こりやすくなる病気です。

 

急性型と慢性型があり、急性型は小児に多く3~6か月以内に治癒しますが、慢性型は6か月以上に及び、20代~40代の女性や60~80代の高齢者で発症が目立つという特徴があります。

 

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は、血小板の凝固や粘着などを調整する酵素の機能低下により、血小板血栓が多発する病気です。

 

発熱や腎機能障害が見られるところも特徴の1つです。

 

アレルギー性紫斑病

原因不明のアレルギー反応によって全身の毛細血管で炎症が起こり、血管が弱くなってしまうことで紫斑が生じます。

 

3~10歳くらいまでの男児に多く、上気道炎(とくに溶連菌)や胃腸炎などの何らかの感染症の後に1~3週間ほどして起こることがあります。

 

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紅斑と紫斑の違い

 

 

 

紅斑

 

紫斑

 

赤色

 

紫色
原因

 

炎症、アレルギー反応、

毛抜きなどの物理的刺激

 

出血、物理的刺激、アレルギー反応
代表的な病気

 

全身性エリテマトーデス

シェーグレン症候群

 

突発性血小板減少紫斑病

血栓性血小板減少紫斑病

 

紅斑と紫斑の主な違いは、紅斑が炎症やアレルギー反応で血管が拡張し皮膚が赤く見えるのに対し、紫斑は皮膚下の出血によるもので、血液が皮膚内に漏れ出すことで紫色の斑点が現れます。

 

紅斑は圧迫することで色が薄くなり、症状が改善していきます。

 

しかし、紫斑は圧迫しても色が変わることはなく、時間の経過とともに色が濃くなったり青紫色に代わることが多いです。

 

見た目だけでの判断が難しく、特に原因が不明な場合や複数の症状が重なる場合、専門的な診察が必要になります。

 

適切な診断を受け、潜在的な病気の早期発見につなげることが推奨されます。

 

関連記事:蕁麻疹の対処法は?全身が痒くて夜寝られないときはどうする?

 

紅斑と紫斑の見分け方|硝子圧法とは

 

紅斑

 

紫斑と紅斑の見分け方として硝子圧法という透明なガラス板で皮膚を圧迫し、紫斑と紅斑を見分ける方法があります。

 

紅斑は圧迫すると色が薄くなりますが、紫斑は圧迫しても色が変わりません。

 

硝子圧迫法は医療現場で使用される簡易的な方法ですが、自己判断には限界があるため、正確な診断には医師の判断が重要になります。

 

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紫斑・紅斑は何科で診てもらう?

 

紅斑

 

紫斑や紅斑の症状がある場合、まずは皮膚科を受診するのが一般的です。

 

皮膚科では、症状の原因を詳しく調べ、必要に応じて血液検査や生検を行います。

 

また、全身性の病気が疑われる場合は、内科やリウマチ科などの専門科での診察が必要となることがあります。

 

早期診断によって、症状が進行する前に適切な治療を受けることが可能です。

 

関連記事:アレルギー性蕁麻疹の症状が出た時の適切な対応方法とは?

 

家来るドクターでできる対応

 

家来るドクターでは、夜間休日の往診・オンライン診療を行っております。

 

診察の後、症状に合わせたお薬の処方や他医療機関への紹介などを行い、迅速に適切な対策を取ることができます。

 

また、家来るドクターではオンライン診療も行っております。

 

オンライン診療でも、緊急性の判断や症状に合わせたお薬の処方、他医療機関への紹介などの対応が可能です。

 

往診・オンライン診療の予約の仕方や費用など詳しくは下記の「オンライン診療はこちらから」をご覧ください。

 

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まとめ

 

紫斑と紅斑は、見た目は似ていても、原因や発生メカニズムが異なる症状です。

 

紫斑は出血によるもので、血小板の異常が原因であることが多いです。

 

一方、紅斑は炎症やアレルギー反応によるもので、物理的な刺激でも発生します。

 

見分け方としては、硝子圧法を用いることが有効です。

 

しかし自己判断で見分けることはせずに、症状が見られたらまずは皮膚科を受診し、必要に応じて他の専門科での診察を受けるようにしましょう。

 

参考文献

執筆者

福井 康大

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