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子供に流行中のRSウィルス感染症とは?症状や保育園の登園はどうすればいい?

こんにちは。家来るドクター連携クリニック「西春内科・在宅クリニック」医師の伊藤です。

 

さて、今回はお子さんをお持ちの方が一度は耳にしたことがある「RSウイルス感染症」になります。

 

幼稚園や保育園で流行してしまうこの感染症について、わかりやすい形で説明していきたいと思います。

 

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RSウイルス感染症とは?

 

RSウィルス感染症

 

RSウイルス感染症は感染症法においてインフルエンザと同じ5類感染症に分類され、定点報告対象となっている感染症となります。

 

パラミクスウイルス科に属するRNAウイルスであるRSウイルス(Respiratory syncytial virus)の感染によって起こります。

 

 

RSウィルス感染症の流行時期

 

RSウイルスの愛知県での感染状況をグラフでお示しします。

 

RSウイルス

 

 

感染は夏から秋にかけて増えてくることがわかると思います。

 

以前は冬に増える感染症ともいわれていましたが、最近は夏季での流行も増えています。

 

感染時期はまちまちですが、一度流行するとすぐに広がっていく疾患となります。

 

RSウィルス感染症の感染経路

 

RSウイルスは、飛沫感染と接触感染で広がっていきます。

 

コロナウイルスやインフルエンザウイルスと同様となります。

 

RSウィルス感染症の感染しやすい年齢

 

乳幼児のおよそ7割が生後1年以内に感染し、3歳までに全ての子供が感染することとなります。

 

下気道感染(気管支炎、肺炎)を引き起こすことがあり、そのほとんどが3歳以下となります。

 

入院するような重篤な状態になる患者さんは2−5ヶ月齢にピークがあり、生後6ヶ月以内の乳幼児では重症化する可能性があるので要注意です。

 

RSウイルス感染症の症状

 

RSウィルス感染症

 

RSウイルスには潜伏期間は、2〜8日間とされています。その中でも特に多い期間は4〜6日となります。

 

典型的な症状としては、

 

  • 発熱
  • 鼻水
  • 悪化すると、
  • 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸である喘鳴(ぜんめい)
  • 呼吸困難

 

となることがあります。

 

症状はおよそ7〜12日で改善していきます。

 

◆【子どもの喘息】小児気管支喘息とは?悪化してしまう原因や発作が出た時に楽になる方法

 

RSウイルスに乳幼児や新生児は特に注意!


RSウィルス感染症

 

乳幼児のおよそ7割が生後1年以内に感染するとされており、その中で3人に1人は下気道感染(気管支炎、肺炎)を引き起こすとされています。

 

下気道感染を起こした場合、入院して酸素の投与や時に人工呼吸管理を要することがあります。

 

また、1〜4歳でも5人に1人に下気道感染を引き起こします。

 

年齢を重ねるごとに下気道感染のリスクは低下していきます。

 

生後4週未満での感染率は低いものの、乳幼児突然死を引き起こすこともあり、注意が必要となります。

 

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RSウイルスの診断方法は?

 

RSウイルスにはウイルスを検出することができる「抗原検査」があります。

 

インフルエンザやコロナウイルスと同じように、鼻から綿棒を挿入して検体を採取します。

 

しかし、この検査をおこなうには注意点があります。

 

この検査の保険適応は

 

  • 入院中の患者
  • 乳児(1歳未満)
  • 後述するパリビズマプの適応患者

 

となっています。

 

上記以外に該当する患者さんでは「自費診療」となります。

 

厚生労働省の解釈として、上記以外の患者さんでは「感染の診断をつけるまでもなく、風邪と同等である」ということだと考えられます。

 

RSウイルスの感染予防は?

 

RSウイルスの感染経路は飛沫感染と接触感染です。

 

つまり、RSウイルスもマスクと手洗いは有効な予防策となります。

 

年長者のほとんどは感冒症状や軽い上気道症状であることが多く、感染に気付いていないことが多くなります。

 

上気道症状を有する時は、重症化する可能性が高い0〜1歳児と接する際にマスクをするなどの感染を広げないように気をつけることで、乳幼児での発症を予防できます。

 

また、残念ながらインフルエンザやコロナウイルスのようなワクチンはRSウイルスに対してはありません。

 

RSウイルスの治療方法は?

 

RSウイルス感染症には抗ウイルス薬などの特効薬はありません。治療はほとんどが対症療法となります。

 

  • 解熱剤
  • 鎮咳薬
  • 去痰薬

 

などといった、一般的に「風邪」に対して処方される薬が処方されます。

 

また、下記に該当する患者さんに対しては重篤化や死亡リスクが高くなるため、パリビズマブという抗体製剤を投与することがあります。

 

  • 在胎期間28週以下の早産、12ヶ月齢以下の新生児・乳児
  • 在胎期間29〜35週の早産で、6ヶ月齢以下の新生児・乳児
  • 6ヶ月以内にか気管支肺異形成症の治療を受けた24ヶ月齢以下の新生児・乳児・幼児
  • 24ヶ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児・乳児・幼児
  • 24ヶ月齢以下の免疫不全もしくはダウン症候群の新生児・乳児・幼児

 

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RSウイルスとコロナやインフルエンザとの見分け方は?

 

RSウイルス感染症はコロナウイルス感染症やインフルエンザと症状がよく似ています。

 

残念ながら、症状だけではどのウイルス感染症かを見分けることはできません。

 

そのため、確定診断をつけるためには検査を行い、ウイルス抗原を検出するしかありません。

 

◆子供がインフルエンザになった時の親の対応|風邪や似ている病気との違いについても解説

 

大人でもRSウイルス感染症する?

 

RSウィルス感染症

 

大人もRSウイルスに感染することがあります。

 

大人が感染した場合、症状は風邪とほとんど変わりません。

 

そのため、RSウイルス感染症と気付かないことが多いです。

 

感染に気付かずに、乳児と接してうつしてしまった場合、お子さんが重症な感染症となってしまう危険性があります。

 

また、高齢者においては気管支炎や肺炎といった下気道感染症を引き起こすことがありますので注意が必要です。

 

RSウィルス感染症になったら、いつから保育園に登園できる?

 

もちろん、熱が出ている間の登園は控えた方が良いかと思いますが、法的な登園の規制はありません。

 

RSウイルス感染症は保育園や幼稚園に登園する子供にとっては「風邪」と変わらないことも多く、重症化のリスクも比較的低いと考えます。

 

また、先ほどもお話ししましたが検査は自費となる方が多く、診断はインフルエンザやコロナウイルスの感染が否定されて、流行しているため「疑い診断」となる場合が多いと思われます。

 

私の意見としてはRSウイルスは「解熱が得られたら登園可」と考えます。

 

注意していただきたいこととして、「保育園、幼稚園で広がっているから、うちの子もRSウイルス感染症だろう」という安易な思い込みで病院を受診しないことです。

 

よく似た症状を呈する疾患としてインフルエンザやコロナウイルス感染症もあります。

 

万が一これらの感染症であった場合、クラスターを作ってしまい、学級、学校閉鎖に陥ることもあります。

 

RSウイルス感染症だと思った際も、ぜひともほかの感染症の除外のために受診をお願いいたします。

 

◆【医師監修】解熱剤が効かない?解熱剤の種類と使うタイミング、効果や副作用について

 

病院や家来るドクター(往診)でできるRSウイルスの治療

 

家来るドクターは、夜間休日専門の医療相談・往診窓口です。医師がご自宅にお伺いし診察から薬の処方まで行います。

 

家来るドクターでは、RSウイルスの症状を抑える解熱剤や咳どめなどの薬を持参してご自宅にお伺いますので、病院受診と同じような処方をおこなうこともできます。

 

よく似た症状を示すインフルエンザやコロナウイルスの検査キットも持っていますので、発熱と上気道症状を認めた際はどちらかわからない時でもお気軽にご相談ください。

 

また、1歳を超えるお子様に対して検査を希望される際は、自費診療となりますのでご注意ください。

 

往診にて酸素が必要な状態と判断した場合は病院を受診していただくこともあります。

 

重症な感染となった場合は往診で対応しかねますので、病院での入院加療が必要となります。

 

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まとめ

 

今回はRSウイルス感染症について説明いたしました。

 

RSウイルスは、1歳を超えるお子様にはほぼ風邪と変わらない一方で、新生児や乳児には危険な場合がある感染症ということが分かっていただけたかと思います。

 

基本的には、「幼稚園・保育園での蔓延は恐れるに足らず」と考えていただいてよいでしょう。しかし、症状への対策や、その他感染症との区別のためにもお子様が症状を呈した場合は受診をお願いいたします。

 

 

【追記】幼稚園・保育園からRSウイルスの検査を依頼されたときの対応について

 

幼稚園や保育園から「RSウイルスの検査をしてきて欲しい」と言われる親御さんもいらっしゃると思います。

 

多くのお子さんで検査は自費になってしまいます。我々は検査をせずに診断を下すことはできませんし、感染を否定することもできません。

 

ということで、困ってしまうこと場面に出会うこともあります。

 

対応として私の考えは、

 

  • 検査はおこなわない(必要ない)
  • 熱が下がったら通園を再開する

 

が良いのではないかと思います。

 

幼稚園、保育園側としても、「感染の広がりを防ぎたい!」という思いがあるわけですが、診断をつけることが特別な治療につながらないことや、隔離等の法的拘束はありません。

 

そのため、「患者さんにとってメリットのない検査はおこなう必要はない」のではないかと思っています。

 

◆インフルエンザの予防接種はいつ行くべき?卵アレルギーの場合は?目安となる接種回数について

 

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参考資料

国立感染症研究所ホームページ

厚生労働省ホームページ

愛知県ホームページ

 

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この記事の監修医師

西春内科在宅クリニック伊藤

 西春内科・在宅クリニック 伊藤医師

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