「トラネキサム酸」を美容目的で摂取する方も増えていますが、中には副作用が心配だったり、飲み続けることに不安を覚えたりする方もいます。

本記事ではトラネキサム酸の代表的な副作用を始め、その安全性について詳しく解説します。

トラネキサム酸の代表的な副作用

血栓症

血を止めるはたらきがあるトラネキサム酸には、同時に血栓症のリスクがあります。

心筋梗塞や脳梗塞の既往がある方はもちろん、動脈硬化や心疾患のリスクが高いと判断された方も注意が必要です。

腸閉塞

トラネキサム酸の摂取によって胃腸の運動機能が低下すると、腸閉塞を発症するリスクがあります。

痛みや腹部の膨張感がある場合はただちに服用を中止し、医師へ相談することが大切です。

吐き気・下痢

吐き気や下痢など消化器系統への影響が生じる場合もあります。

軽症で済むケースも多いとはいえ、症状が続く場合は医師への相談が必要です。

頭痛

頭痛は多くの方が訴える副作用の一つです。

特にトラネキサム酸を初めて服用する際に見受けられ、軽症のまま軽快するケースが多いといえます。

アレルギー反応

発疹・かゆみ・顔や舌の腫れ・呼吸困難などの症状が出た場合は、アナフィラキシーショックの可能性があるため即時救急車を要請しましょう。

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そもそもトラネキサム酸とは？

トラネキサム酸はアミノ酸の一種であり、内科分野と美容分野の2種類で使用されています。

内科分野では止血剤や抗炎症剤として用いられますが、近年は美白・シミ・肌荒れ・肝斑の改善を目指すために使われます。

これはトラネキサム酸にメラニン色素の生成抑制効果があるためで、色素新着を予防したり、肌荒れによる炎症を抑えたりすることが可能です。

トラネキサム酸の美容効果

シミ改善・予防

紫外線や炎症によってメラニン色素が過剰に生成されると、肌が茶色や赤黒く色づくことがあります。

これをいわゆる「シミ」と呼びますが、トラネキサム酸にはメラニン色素の生成を抑え、シミの原因そのものを抑制するはたらきがあります。

また、肌のターンオーバーを整え、既にできてしまったシミの排出を促す効果も期待されています。

ニキビ跡改善

ニキビの炎症が続いて赤みが残ったり、ニキビ跡として色素沈着が起きたりした場合もトラネキサム酸が有効です。

シミ同様、炎症抑制とメラニン色素の生成抑制の効果によって、これらの肌トラブル軽減を目指します。

肝斑改善

肝斑はホルモンバランスの乱れや紫外線による刺激が原因となり、左右対称の薄いシミが現れます。

トラネキサム酸にはメラニン色素の生成抑制効果があるため、ホルモンバランスが乱れてもシミや肝斑ができにくくなるといったメリットがあります。

美白効果

トラネキサム酸はメラニン色素の生成を抑制するだけでなく、炎症による肌トラブルも予防するため、肌全体のトーンアップが期待できます。

また、ターンオーバーを正常化することで、古い角質の排出が進み、くすみが改善されやすくなる点もメリットといえます。

赤み・赤ニキビ改善

赤みを帯びたニキビや赤ら顔などは、トラネキサム酸の抗炎症作用によって症状の改善が期待できます。

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トラネキサム酸はいつから効果が現れる？

トラネキサム酸の効果が現れるまでには、4週間から8週間程度かかります。

特にシミや肝斑の改善に関しては、ターンオーバーの周期が関係していることから、効果の実感までに時間がかかる傾向にあります。

短期間で効果が感じられない場合も、焦らず継続することが大切です。

トラネキサム酸は飲み続けても大丈夫？

結論からいえば、長期間の服用に問題はありません。

しかし以下の4点に注意し、安全に配慮しながら服用する必要があります。

1. 医師の指示を守る
2. 定期的に健康状態をチェックする
3. 体調の変化を見逃さない
4. ピルと併用しない

適切な用量を守っていれば、トラネキサム酸の長期服用においても重大が副作用のリスクは低いとされています。

自己判断で量を増やしたり、処方された期間を超えて継続したりせず、医師のアドバイス通りに服用することが大切です。

また、トラネキサム酸とピルを併用すると、ピルの副作用である血栓がよりできやすくなるため禁忌とされています。

トラネキサム酸を服用する前に、かかりつけ医へ併用のリスクを確認すると安心です。

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ハンドレッドドクターでできること

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まとめ

トラネキサム酸は適切な量と期間を守ることで、長期的な服用が可能です。

副作用のリスクを理解したうえで、医師の指導を受けながら継続しましょう。

参考文献
肝斑に対するトラネキサム酸内服療法
【医師監修】トラネキサム酸でシミが消えるって本当？期待できる効果や副作用について解説
副作用から知るトラネキサム酸のリスクを医師が解説します！