いつの間にかできていることも多く、年齢とともに気になり始める方が増える「シミ」。
本記事ではシミの原因から対策まで、すぐに実践できるケア方法をご紹介します。
シミの主な原因

紫外線ダメージ
シミの原因の中でも、最大の敵といわれるのが紫外線です。
紫外線を浴びると、刺激から肌を守るためにメラニン色素が過剰に生成されます。
すぐにシミになる場合もあれば、日常的な紫外線が蓄積し、何年も経ってから症状が出る場合もあります。
ホルモンバランスの乱れ
妊娠中や出産後・更年期などに女性ホルモンのバランスが乱れると、肝斑と呼ばれるシミができやすくなります。
通常のシミとは原因や対策が異なるため、気づいた段階で専用のケアを始める必要があります。
摩擦や刺激による色素沈着
洗顔やクレンジングによって摩擦が発生し、メラニン色素が過剰に生成される場合もあります。
さらにはニキビや虫刺され・傷などができると、炎症が治る過程で色素沈着が起こることも考えられます。
生活習慣
睡眠不足・偏った食生活・ストレス・喫煙などの生活習慣は、肌のターンオーバーを乱し、シミやくすみの原因となります。
さらには偏った食生活によってビタミンCなどの栄養素が不足すると、抗酸化力が低下し、紫外線や乾燥・摩擦などの外部刺激から肌を守る力が弱まります。
加齢による肌の変化
年齢を重ねるにつれ、肌のターンオーバーは遅くなり、ダメージの回復力も低下します。
加齢とともに肌の水分量や弾力も減少し、メラニンを排出する力も弱まるため、40代以降にシミが急増する傾向があります。
関連記事:洗顔のやり方を間違えると肌トラブルに!美肌を守る正しい手順と注意点
シミの種類と発生メカニズム
老人性色素斑

一般的に「シミ」と呼ばれることが多いのが、この老人性色素斑(老人性ソミテン)です。
主に紫外線が原因であり、顔や手の甲など日光に当たる部分に現れます。
茶色い平らなシミで、大きさは小豆大から大豆大程度が一般的です。
年齢とともに数が増え、色も濃くなる傾向があります。
肝斑

肝斑は頬骨の上に左右対称に現れる淡いシミです。
妊娠中や出産後などのホルモンバランスの乱れ、ピルの服用、更年期などに発症することが多いですが、原因はさまざまです。
境界が不明瞭でぼんやりとした形状をしており、摩擦や紫外線外線炎症を契機に濃くなる傾向があります。
炎症性色素沈着

ニキビや虫刺され・アトピーなどの炎症後に残る茶色がかったシミを「色素沈着」といいます。
肌が傷ついた際に、修復過程でメラニンが過剰に生成されることで発生します。
比較的新しいものであれば時間の経過とともに自然に薄くなることが多いですが、繰り返し刺激を受けると色素沈着が定着してしまうこともあります。
肌のターンオーバーが遅くなっている場合、色素沈着の改善速度も遅くなり、目立たなくなるまでに半年以上〜年単位で時間を要することもあります。
炎症が起きた皮膚に紫外線を浴びると色素沈着を起こしやすくなるため、日焼け止めなどの紫外線対策も予防・改善のために欠かせません。
そばかす

遺伝的要素が強く、子どもの頃から見られるのが特徴です。
顔の中心部、特に鼻の周りに小さな斑点として現れます。
そばかすは紫外線を浴びると濃くなり、冬になると薄くなるサイクルを繰り返します。
レーザー治療などの美容治療で改善しやすいほか、紫外線対策で目立ちにくくなりますが、再発する可能性もゼロではありません。
老人性イボ
厳密にはシミではなく、皮膚の良性腫瘍です。
茶色や黒色の盛り上がりとして現れ、ざらざらした感触があります。
40代以降に増え始め、紫外線ダメージの蓄積が原因と考えられています。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

通常メラニンは表皮に存在していますが、このタイプは真皮(肌の深い層)にメラニンが存在する状態です。
生まれつきこうしたシミがある状態を「真皮メラノサイトーシス(太田母斑)」、20歳前後から後天的に現れるものを「後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)」と呼びます。
一般的な美白ケアでは改善が難しいため、レーザー治療など医療的なアプローチが必要です。
シミを予防する方法

紫外線対策
シミ予防の基本中の基本は、徹底した紫外線対策です。
特に10時から14時の間は紫外線が強いため、外出を避けるか、より念入りな対策を心がけましょう。
肌への負担を減らすスキンケア
優しいスキンケアは、肌の防御機能を高め、シミのリスクを減らします。
- ぬるま湯で優しく洗顔し、熱いお湯は避ける
- こすらず、手のひらで包み込むようにして化粧水や美容液をなじませる
- 保湿を十分に行い、肌のバリア機能を保つ
- ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白成分を含む化粧品を選ぶ
肌に刺激を与えるような剥がすパックや、過度な洗顔は避けましょう。
シミを防ぐ食生活と栄養素
食事からもシミ予防につながる栄養素を積極的に摂りましょう。
| 栄養素 | 含まれている食材 | 効果 |
| ビタミンC | レモン キウイ ブロッコリーなど | コラーゲン生成を助け、 メラニンの生成を抑制 |
| ビタミンE | アーモンド かぼちゃ アボカドなど | 抗酸化作用で肌の老化を防ぐ |
| ビタミンA | にんじん ほうれん草 卵黄など | 肌のターンオーバーを促進 |
| リコピン | トマト スイカなど | 強力な抗酸化作用でシミを予防 |
また、緑茶に含まれるカテキンにも抗酸化作用があり、シミ予防に役立ちます。
適度な運動
適度な運動は血行を促進し、肌の新陳代謝を高めます。
ウォーキングやヨガなど、無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。
ただし、屋外での運動は紫外線対策を忘れずに行うことが大切です。
関連記事:ほうれい線が深くなる原因&NG習慣|改善するためのセルフケアやおすすめ美容治療を解説
できてしまったシミへの対処法

レチノールを使った肌のターンオーバー促進
レチノール(ビタミンA誘導体)は、肌のターンオーバーを促進し、メラニンの排出を助ける成分です。
- 少量から使い始め、肌の様子を見ながら徐々に濃度や頻度を増やす
- 使用後は必ず日焼け止めを塗る(光に弱く、肌が敏感になるため)
- 乾燥や赤みが出る場合は使用頻度を減らす
レチノールは継続して使用することでさらなる効果が見込めるため、医師と相談の上、肌の様子を見ながら使い続けることが大切です。
ハイドロキノンを使ったシミ対策
ハイドロキノンはメラニン生成を直接抑制する成分で、医療機関で処方されるものと市販品があります。
- 濃度2〜4%のものを使用(高濃度は皮膚科で処方)
- 局所的にシミに塗布するのが基本
- 赤みやかぶれの症状が出たら使用を中止
効果は高いですが、肌への刺激も強いため、使用法を守って慎重に使いましょう。
長期使用は避け、医師の指導のもとで使用することをおすすめします。
美白化粧品・サプリメントの選び方
市販の美白化粧品を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 「医薬部外品」表示のあるものを選ぶ
- 有効成分(トラネキサム酸、ビタミンC誘導体、アルブチンなど)の含有量をチェック
- 自分の肌質や悩みに合った製品を選ぶ
- 全顔用と、スポット用(シミに直接塗る)の両方を用意するとよい
サプリメントでは、ビタミンCやL-システイン、コラーゲンなどが配合されたものが人気です。
ただし、サプリメントだけでシミが消えるわけではないため、トータルケアの一環として取り入れるのがおすすめです。
シミに効果的な美容医療
より確実にシミを改善したい場合は、美容クリニックでの治療も効果的な選択肢です。
IPL光治療
シミに反応する特殊な光を照射し、メラニンを分解します。
痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどなく、肌全体の透明感も向上します。
老人性色素斑やそばかすに特に効果的です。
エレクトロポレーション
微弱な電流で美白成分を肌の奥まで届ける治療法です。
針を使わないため痛みが少なく、美白有効成分を肌の深部まで浸透させることができます。
肝斑など、デリケートなシミにも使えるのが特徴です。
ポテンツァ
ラジオ波を利用した治療で、肌の奥から温めることで血行を促進し、肌のターンオーバーを活性化します。
シミの改善だけでなく、くすみや肌のハリ向上にも効果があり、全体的な肌質改善が期待できます。
デンシティ
マイクロニードルで美容成分を直接肌の奥に届ける治療法です。
ビタミンCやトラネキサム酸などの美白成分を効率的に届けることで、頑固なシミにも効果を発揮します。
リズネ
ハイドロキノンやレチノールなどのシミ改善成分を高濃度で配合した医療用ピーリングです。
一般的な化粧品では得られない効果が期待でき、複数回の施術でシミを効果的に薄くします。
治療費や効果・ダウンタイムは施術法によって異なります。
自分のシミの種類や肌質に合った方法を見つけるため、まずは医師のカウンセリングを受けることをおすすめします。
シミ対策のよくある誤解

シミは美白化粧品で消せる?
美白化粧品は主にメラニンの生成を抑制するためのものであり、新たなシミの発生予防や、薄いシミの改善には効果的です。
しかし、深いシミや長年定着したシミは、化粧品だけで完全に消すことはできません。
美白化粧品は継続使用が基本であり、短期間で劇的な効果を期待するのではなく、半年以上の継続使用で徐々に肌を健やかな状態に近づけるものです。
肌をこすらなければシミはできない?
摩擦や刺激はシミの原因の一つですが、それだけが原因ではありません。
紫外線やホルモンバランスの乱れ・加齢など、様々な要因がシミの発生に関わっています。
肌を優しく扱うことは大切ですが、それだけでシミを完全に防ぐことはできず、総合的なケアが必要です。
シミは放っておけば自然に消える?
炎症後の色素沈着などは時間とともに薄くなることがありますが、老人性色素斑や肝斑は自然に消えることはほとんどありません。
むしろ放置すると紫外線の影響で濃くなったり、範囲が広がったりすることがあるため、早めの対策が効果的です。
医療でしか消せないシミとは?
以下のようなシミは一般的な美白ケアでは改善が難しく、医療機関での治療が必要です。
- 後天性真皮メラノサイトーシス(肌の深い層にあるシミ)
- 大きく濃い老人性色素斑
- 長年かけて定着した頑固なシミ
- 老人性イボ(厳密にはシミではなく良性腫瘍)
迷った場合は、皮膚科や美容皮膚科で相談することをおすすめします。
シミを予防に対するハンドレッドドクターの対応
ハンドレッドドクターでは提携医療機関の千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックとともに、美肌オンライン診療を行っています。
美肌オンライン診療では、シミに効果を示す薬を処方しています。
美肌に関するお薬とセットになっているので、より効果を得ることが可能です。
| 処方内容(1日3錠/30日分) | 価格(税込) |
| 美容最強セット ・シナール配合錠 ・ユベラ50㎎ ・ノイロビタン配合錠 ・トラネキサム酸250mg | 6,600円 |
| ピル内服中美肌セット ・シナール配合錠 ・ユベラ50mg ・ノイロビタン配合錠 | 5,500円 |
| 飲む美肌セット ・シナール配合錠 ・ユベラ50㎎ | 4,400円 |
| イソトレチノイン20㎎(1日1錠/30日分) ・イソトレチノイン20mg | 6,600円 |
| ニキビトータル治療セット ・ビブラマイシン100㎎ ・トラネキサム酸250mg ・ユベラ50㎎ +好きな塗り薬 下記3種類から1つ ・ゼビアックスローション2% ・ディフェリンゲル0.1%15g ・ベピオゲル2.5%15g | 7,700円 |
まとめ
シミ対策の鍵は、「予防」と「早期対応」です。
紫外線対策を徹底し、肌に優しいスキンケアを行うことで、新たなシミの発生を防ぎましょう。
すでにシミができてしまった場合も、諦めずに適切なケアを継続することが大切です。
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参考文献
シミができる原因と治る仕組みは?シミのメカニズム/仕組みについて徹底解説!
シミの種類 | 藤井平皮膚科
しみ対策を解説!原因や予防方法、しみ消しにおすすめのスキンケアも紹介|健康サイト
【医療従事者監修】できてしまったシミの対策方法は?原因や発生の仕組みについて解説 | 渋谷美容外科クリニック
