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ミョウバンが皮膚に与える影響とは?肌トラブルを予防する正しい制汗対策

ミョウバンは古くから制汗や消臭に使用されてきた成分で、現在も制汗剤や臭いのセルフケアで使用され続けています。

しかし、その一方で皮膚への刺激や安全性に不安を感じている人も少なくありません。

そこで本記事では、ミョウバンが皮膚に与える影響や使用する際に注意が必要なケース、安全に使用するためのポイントなどをできるだけわかりやすくご紹介します。

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ミョウバンは皮膚にどんな影響があるのか

まず、ミョウバンが「なぜ汗・ニオイに効くのか」について説明します。

ミョウバンは、以下の3つの性質によって、汗とニオイを抑える働きがあります。

  • 皮膚表面を少し酸性寄りにする
  • 皮膚や毛穴のまわりをキュッと引き締める
  • ニオイの元になる菌が増えにくい環境をつくる

一方、使い方や肌質次第では、次のような皮膚への影響が出ることがあります。

乾燥しやすくなる

ミョウバンには、汗や皮脂を抑え、皮膚を収れんさせる作用がある反面、皮膚表面の水分も一緒に奪ってしまう側面もあります。

そのため、長期間の使用や高濃度での使用を続けると、「つっぱる」「カサつく」といった乾燥症状が出やすくなります。

特に注意したいのがミョウバンを粉末の状態で使うケースです。

粉末のまま脇や足に使うと、皮膚のシワや毛穴に局所的に高濃度で溜まってしまい、その部分だけ極端な乾燥・かゆみ・赤みなどのトラブルにつながることがあります。

そのため、ミョウバンを使う際は、クリーム・ジェル・ロールオンタイプなどのベースに対し均一に分散されたタイプを選ぶことをおすすめします。

刺激を感じることがある

ミョウバンは、使い方や肌質によっては、つけたときにピリピリとした刺激を感じることがあります。

特に注意したいのが、手作りで行う「ミョウバン水」のケアです。

ネット上にはミョウバン水のレシピがたくさんありますが、ここに落とし穴があります。

生ミョウバンを水に溶かして作るミョウバン水は、水の量やミョウバンの量、溶け方、保存状態などによって、pH(酸性・アルカリ性)がブレやすいのが特徴です。

ここでポイントになるのが「pHと肌刺激」の関係です。

人の皮膚表面は、弱酸性(おおよそ pH4.5〜6 )が保たれていることで、バリア機能が正常に働くとされています。

ところが、ミョウバン水のpHが強く酸性側やアルカリ側に傾きすぎると、以下といった理由から、「ヒリヒリする」「しみる」といった不快感につながりやすくなります。

  • 角層のタンパク質が変性しやすくなる
  • 皮脂や保湿成分が過剰に取り除かれる
  • バリア機能が乱れ、知覚神経が刺激されやすくなる

また、人によってレシピがバラバラなため、「効いた/効かない」「しみる/しみない」といったレビューの差が大きいのもこのためです。

炎症や荒れにつながる

前述のような乾燥しやすい状態や、pHのブレによるピリピリした刺激が続いたり、ミョウバンを高濃度で頻繁に使い続けたりすると、肌への負担は少しずつ積み重なっていきます。

ミョウバン自体は、一般的な濃度であれば「比較的安全な成分」とされています。

しかし、以下といった条件が重なると、赤み・かゆみ・チクチクした刺激などのトラブルが起こりやすく、長期的には黒ずみ(色素沈着)のきっかけになることもあるため注意が必要です。

  • 高濃度での使用
  • 毎日の頻回使用
  • もともと乾燥しやすい肌・敏感肌
  • 剃毛などでダメージを受けている状態

海外の解説でも、クリスタルデオドラント(ミョウバン系)は「肌が敏感な時は乾燥やかゆみ、刺激感を起こすことがあるので注意」といった記載があり、「天然由来だからノーリスク」というわけではありません。

参考URL:https://www.healthline.com/health/crystal-deodorant#application

ミョウバンは危険?

次に、多くの人が気になっている「健康リスク」について整理します。

乳がんとの関係

結論から言うと、現時点では「アルミニウム入りの制汗剤が乳がんの原因である」と断定できる科学的根拠は確認されていません。

インターネットやSNSでは「アルミニウム入りの制汗剤は乳がんの原因になる」といった情報がよく見られます。

しかし、がん関連の公的機関や大規模なレビューでは、アルミニウムを含む制汗剤の使用と乳がんリスクとの関係を検討した研究は多数あるものの、現時点で「原因といえるだけの明確な証拠はない」と結論づけているものがほとんどです。

一部には関連を示唆する結果もありますが、研究の方法や条件にばらつきがあることや、生活習慣・遺伝的要因など他のリスク要因を完全に切り離せないことから、現在のところ「アルミニウム入りの制汗剤が乳がんの主な原因である」とまでは言えない、というのが一般的な見解です。

また、制汗剤に含まれるアルミニウムは皮膚表面で汗を固めるように働く成分であり、皮膚から吸収される量はごくわずかと考えられていることも、リスクが低いと評価される理由のひとつです。

アルツハイマー(認知症)との関係

こちらも乳がんの場合と同様に、「ミョウバン入り制汗剤の使用がアルツハイマー病の原因である」と断定できる科学的根拠は、現時点では確認されていません。

アルツハイマー病との関係については、「アルミニウムがアルツハイマーの原因になるのではないか」という不安が、これまでにインターネットなどで繰り返し語られてきました。

実際に、アルミニウムと認知症の関連を示唆する研究が一部にあるのも事実です。

しかし、複数の研究をまとめて検証したレビューでは、研究の方法や生活習慣・遺伝的要因を完全には切り分けられないことから、「アルミニウムが主要な原因とまでは言えない」という結論でまとめられている研究が大半を占めています。

それでも不安なときはどうする?

ここまで見てきたように、乳がん・アルツハイマーのどちらについても、「ミョウバン(アルミニウム)入り制汗剤の使用が直接の原因である」と断定できる科学的根拠は、現時点では確認されていません。

公的機関や大規模なレビューの内容からも、通常の濃度・使い方であれば、過度に心配する必要は低いと考えられます。

とはいえ、家族に乳がんの既往がある方や、「アルミニウム」という言葉そのものに不安を感じる方、将来のリスクをできるだけ減らしたいと考える方がいるのも自然なことです。

その場合は、ミョウバンやアルミニウムにこだわらず、以下といった形で、自分が納得して続けられるケア方法を選ぶことが重要となります。

  • 別の成分を使った制汗剤・デオドラントを選ぶ
  • アルミニウムフリー処方のアイテムに切り替える
  • わきのスキンケアや洗浄習慣を見直し、「汗・ニオイがこもりにくい環境」を整える

関連記事:制汗剤で脇がかゆいのはなぜ?避けるべき成分と安全な選び方

関連記事:制汗剤の中で肌に優しい商品はどれ? 成分から見るおすすめの選び方

ミョウバン使用に注意が必要なケース

ここまで見てきたように、ミョウバン自体は、適切な濃度と使い方であれば比較的安全に使える成分と考えられています。

一方で、肌の状態や体質、使うタイミングによっては、刺激や炎症が起こりやすくなるケースもあります。

ここからは、1章の話を踏まえて、とくに注意してほしい4つのパターンを整理しておきます。

敏感肌・乾燥しやすい肌の人

敏感肌や乾燥肌の方は、もともとバリア機能が揺らぎやすい状態です。

そこに、皮膚表面の水分を奪いやすいミョウバンを高頻度で重ねると、つっぱり感・カサつき・赤み・かゆみといったトラブルが他の人より起こりやすくなります。

とくに、粉末のミョウバンや、pHが安定しない手作りミョウバン水は、敏感肌には負担が大きくなりがちです。

敏感肌・乾燥肌の方がミョウバンを取り入れる場合は、以下といった形で、「試すとしても慎重に」が基本ラインになります。

  • 濃度や配合がきちんと管理された市販品を選ぶ
  • まずは週に数回程度の低い頻度から様子を見る
  • 同時に、保湿ケアをしっかり行う

金属アレルギーがある人

金属アレルギーを持っている人の中には、まれにアルミニウムに反応するケースも報告されています。

以下に該当する方は、ミョウバン入りの制汗ケアを始める前に、腕の内側などで少量から試し、セルフパッチテストを行うといった慎重なステップを踏むことをおすすめします。

  • アクセサリーやベルトの金具などでかぶれたことがある
  • 金属アレルギーと診断されたことがある

剃毛直後・炎症や傷があるとき

乾燥やpHのブレによる刺激が重なると、炎症や荒れにつながりやすいのがミョウバンの難しいところです。

その中でもとくに避けたいのが、以下などの肌のバリア機能が大きく低下しているタイミングでの使用となります。

  • カミソリや除毛で剃った直後
  • 汗疹や湿疹ですでに赤くなっているとき
  • 掻き壊して小さな傷があるとき

バリア機能が大きく低下していると、しみる・ヒリヒリする・赤みが悪化するといった反応が強く出やすくなります。

上記に当てはまる時は、使用を控え、症状が治まってから再開することをお勧めします。

子どものわきケア

子どもの皮膚は大人に比べて薄く、外からの刺激に敏感です。

そのため、大人と同じ感覚でミョウバンパウダーや高濃度のミョウバン水を使うと、刺激が強く出て肌トラブルにつながりやすくなります。

また、子どものわきのニオイは、成長過程のホルモン変化が関係することもあります。

思春期に近づくと、性ホルモンの影響でわきの汗腺(アポクリン汗腺)が働き始め、分泌物が皮膚の常在菌と混ざることでニオイが強く感じられることがあります。

一方で、ニオイの原因はホルモンだけとは限らず、汗や蒸れ、皮脂、洗い方(洗い残し・洗いすぎ)、衣類の素材や通気性など、生活環境の影響で強くなるケースも少なくありません。

「ニオイが気になりはじめたから、しっかり抑えたい」という気持ちは自然ですが、子どもの場合はまず、制汗剤に頼る前に汗と蒸れを減らす習慣から整えるのが基本です。

それでも制汗ケアが必要なときは、「子どもにも使用可」と明記された製品を選び、必ず使用方法(用法・用量)を守り、最初は少量から肌の様子を確認しながら使用してください。

関連記事:ミョウバン配合デオドラントは肌に悪い?かゆみ・かぶれが出たときの対処法

ミョウバンを安全に使うためのポイント

ここまでで見てきたとおり、ミョウバンは汗やニオイ対策に役立つ一方、使い方を間違えると乾燥や刺激、炎症につながりやすい成分でもあります。

だからこそ大切なのは、「効かせること」よりも肌トラブルを起こさずに続けられる使い方に寄せることです。

ここでは前述の注意点を踏まえ、実践しやすいポイントを4つご紹介します。

濃度を守る・自己流で”濃くしない”

ミョウバンは、濃度が上がるほど「効きそう」に感じますが、同時に乾燥・刺激のリスクも高まります。

安全性を優先するなら、まずは自己流の手作りよりも、濃度やpHが管理された市販のミョウバン製品を選ぶのがいちばん確実です。

特に手作りのミョウバン水は、分量や溶け方、保存状態によって濃度やpHがブレやすく、たまたま刺激が強い状態になってしまうことがあります。

「効かないから濃くする」「レシピを自己流でアレンジする」といった使い方は避け、製品やレシピの濃度・使用方法を守るのが基本です。

炎症や傷があるときは使わない

皮膚がダメージを受けているときは、バリア機能が低下してミョウバンの刺激を感じやすくなっています。

この状態で使うと「しみる」「ヒリヒリする」「赤みが悪化する」といった反応が出やすいため、その間は、制汗よりも肌を整えることを優先しましょう。

また、赤み・かゆみ・ヒリつきが数日続く、腫れや痛みが強い、じゅくじゅくするなどの症状がある場合は、自己判断で続けず皮膚科に相談することをお勧めします。

合わないと思ったら、別の成分に切り替える

乾燥が強くなる、赤み・かゆみ・ヒリつきが続く、使うたびに刺激を感じる場合は、無理に続けず別の成分に切り替えるのが安全です。

切り替えは「汗を抑えたいのか/ニオイ中心でいいのか/アルミニウムを避けたいのか」を軸に選ぶと失敗しにくくなります。

評価項目ミョウバンクロルヒドロキシAl塩化Al金属塩フリー
制汗★★★☆☆★★★★☆★★★★★★★☆☆☆
消臭★★★★☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
刺激リスク★★★☆☆★★☆☆☆★★★★☆★★☆☆☆
使いやすさ★★☆☆☆★★★★★★★☆☆☆★★★★☆
アルミニウム有無ありありありなし

パウダーより「クリーム・ジェル・ロールオン」タイプを

ミョウバンを取り入れる場合は、粉末をそのまま使うよりも、クリーム・ジェル・ロールオンなど、ベースに対し均一に分散されたタイプを選ぶと安心です。

粉末は皮膚のシワや毛穴に入り込んで一点に溜まりやすく、部分的に高濃度になって乾燥や刺激につながることがあります。

一方、分散タイプは塗りムラが起こりにくく、使用量や塗る範囲を安定させやすいのが利点です。

さらに、粉落ちや衣類への付着、白残りなども起こりにくく、日常的に使いやすい傾向があります。

手作りでミョウバンを使う場合でも、粉末の直塗りは避け、クリームやジェルなどのベースにムラなく分散させて薄く均一に塗れる形にすると、肌への負担を抑えやすくなります。

迷ったときは、濃度設計や品質管理がされた市販のミョウバン製品(クリーム・ジェル・ロールオンタイプ)から試してみるのも一つの方法です。

関連記事:医師が選ぶ制汗剤ランキング|脇汗やニオイ対策に強い市販のおすすめアイテムは?

HUNDRED DOCTORのわき用クリームは優しく汗をケア

ここまでの内容から、ミョウバンは汗やニオイ対策に役立つ一方で、乾燥や刺激が出やすく、使い方によっては肌トラブルにつながることもある、ということがイメージできたと思います。

実際、「ミョウバン水も市販のデオドラントも試したけれど、しっくりこなかった」「わきの黒ずみや荒れを悪化させずに、ニオイもケアしたい」という悩みを抱えている方は少なくありません。

そういった悩みがある場合、HUNDRED DOCTORのわき用クリームも選択肢の一つです。

制汗成分として一般的に用いられるクロルヒドロキシAlをベースに、ニオイ対策をサポートするカキタンニンやチャ葉エキスなどを組み合わせています。

さらに複数の美容成分も配合し、わきの肌コンディションにも配慮しながら、日常使いしやすい使用感を目指して設計されています。

肌への負担をできるだけ抑えつつ、汗・ニオイをケアしたい方は、選択肢の一つとして検討してみてください。

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まとめ:ミョウバンと上手につき合うために

ミョウバンは汗・ニオイ対策として長く使われてきた成分ですが、万能ではありません。

乾燥や刺激が出やすい性質があり、特に粉末の直塗りや手作りミョウバン水は濃度やpHが不安定になりやすく、肌トラブルのリスクが高まります。

大切なのは、「効くかどうか」よりも「自分の肌で続けられるかどうか」です。

使ってみて違和感があれば無理に続けず、別の成分への切り替えを検討しましょう。

制汗重視ならクロルヒドロキシAlや塩化Al、アルミニウムを避けたいなら金属塩フリーの選択肢もあります。

また、制汗剤だけに頼らず、こまめな拭き取りや通気性の良い衣類選びなど、生活習慣の見直しも効果的です。

乳がんやアルツハイマーとの関連については、現時点で明確な根拠は確認されていませんが、それでも不安を感じるなら無理に使う必要はありません。

自分が納得できる選択をすることが、長く続けられるケアの第一歩です。

わきの悩みは人それぞれ。肌質も使用環境も違います。

この記事が、あなたに合ったわきケアを見つけるヒントになれば幸いです。

この記事を書いた人

朝岡 龍博

経歴

名古屋市立大学 卒業 横浜内科・在宅クリニック 院長 医療法人幸龍家 理事長

診療科目

総合内科、アレルギー科、小児科、耳鼻咽喉科

資格

舌下免疫療法講習会修了 厚生労働省 指定オンライン診療研修修了 緩和ケア研修会修了 難病指定医 麻薬施用者 エピペン処方医

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