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子供がお腹を痛がるときはどうすればいい?考えられる腹痛の原因や危険なサインとは?

腹痛

子供が突然、「おなかが痛い」と言って困ったことはありませんか?

「どこが痛い?」と触りながら聞くとどこを触っても「痛い!」と言ったり、さっきは痛かったところが痛くなかったり・・・。

救急車を呼ぶのか、病院に行くのか、様子を見ていいのか迷うことも多いでしょう。

今回は、子供の腹痛について原因や緊急を要する病態についてわかりやすく説明していきます。

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子供に多い代表的な腹痛の原因


まずは子供に多い腹痛をきたす原因について緊急性の比較的低い疾患を順に説明していきます。

急性胃腸炎

 

腹痛


急性胃腸炎は小児の腹痛の中で最も頻度の高い疾患となります。

症状としては、発熱、差し込むような強い腹痛、腹部全体の圧痛があり下痢が出るとやわらぐ、といったものがあります。

原因としては、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルスなどが代表的です。

多くの場合、患者の周囲では同様の症状を認めます。

◆子供に流行中のRSウィルス感染症(ライノウィルス)とは?症状や保育園の登園はどうすればいい?

 

便秘症


便秘症も子供の腹痛の原因となります。

便秘とは「通常に比べて2日か3日長く排便がない状態のことです。

腸の動きが活発になる食後に多い定期的な腹痛が特徴的です。

子供の便秘が起こりやすい時期は以下のようなことだと言わています。

  • 乳児期に固形食を開始したとき
  • トイレトレーニング時
  • 入園、入学前後


食事や生活の改善や、緩下剤の内服にて改善することがほとんどです。

まれではありますが、先天的な腸の異常の場合があります。

慢性的な便秘を起こす場合は病院での精査をおすすめします。

過敏性腸症候群

 

腹痛


過敏性腸症候群は繰り返す腹痛が排便や便通の変化に伴って生じる機能性疾患です。

小児の6-14%程度が有しているといわれています。

原因として、遺伝、炎症、環境(不安、抑うつ、ストレス)などです。

主な症状は腹痛、下痢、便秘で、特徴的な症状として、“排便前に強くなり、排便後に改善する腹痛”があります。

その他


これまで示した病態以外にも、以下などの場合も腹痛がみられます。

  • 尿路感染症
  • 腸間膜リンパ節炎
  • 女児においては婦人科疾患(排卵痛、月経困難症、骨盤腹膜炎)

 

腹痛に波がある場合や長時間続くのはなぜ?


長時間続くような痛みが起こっている場合は腸だけでなく、おなか全体に炎症が起きている状態です。

つまり腹膜炎を起こしている可能性があります。

これは危険な状態となりますので、注意が必要です。

腸は蠕動(ぜんどう)といっていつでも動いています。

そのため、多くのおなかの痛みは痛んだり・和らいだりと波があることがほとんどです。

腸が動いたときに痛み、腸が動いていないときは痛みがないためケロッとしていることもあります。

◆おたふく風邪の初期症状は?原因や感染経路、合併症について解説|家来るドクター

 

腹痛による緊急性の高い病気

 

腹痛


腹痛を起こす疾患のうち、早期に病院を受診した方がいい疾患を説明していきます。

虫垂炎


一般的に「もうちょう」と呼ばれる疾患がこの虫垂炎です。

小腸から大腸へ入ってすぐの場所にある虫垂と呼ばれる部分が炎症をおこすことで虫垂炎となります。

典型的な症状として、心窩部(しんかぶ)*から右下腹部に移動する痛みがあります。

また、下痢の併発は少ないです。

抗生剤で治ることが多いですが、手術を要する場合もあります。

*心窩部とは:みぞおち辺りのことを指す

 

腸閉塞


腸が折れ曲がったり、ねじれたり、生理的な隙間にはいり込んでしまったりすることで腸が詰まってしまう病気です。

時に腸への血流が途絶えてしまうことで腸が壊死してしまうこともある危険な病態です。

症状としては腹部のはりや腹痛と共に頻回の嘔吐を起こし、便やおならが出なくなります。

血流障害を起こしている場合は腹部に激痛が起こります。

CT検査を行わなければ診断がつきませんので、必ず病院を受診することが必要です。

数日間の入院で治ることもありますが、手術を要する場合が多くなります。

腸重積


腸の一部が隣接する腸のなかにはまってしまうことで発生する病気です。

1歳以下の子供に発症することが多くあります。

腹痛に加えてケチャップやイチゴジャムのような血便が出ることが特徴的です。

こちらも腸が壊死してしまう場合がありますので、早期の病院受診が必要です。

浣腸を用いて治療をおこなうこともありますが、状態によっては手術を要します。

鼠径ヘルニア嵌頓(かんとん)


鼠径部にある生理的なすき間から腸が腹壁(腹筋)の外に出てしまう病気を鼠径ヘルニアといいます。

鼠径部にポコッとしたかたまりを触れ、押すと戻ることが多いです。

通常痛みは生じませんが、出ている腸の量が多くなってしまうと、血流障害を起こし、痛みを生じてしまうことがあります。

このような状態を嵌頓(かんとん)と呼び、脱出した腸管を戻すことが必要です。

小児の鼠径ヘルニア嵌頓はほとんどの場合戻すことが可能ですが、状況によっては手術を要する場合があります。

その他


他にも頻度は少ないですが、膵炎、消化性潰瘍、IgA血管炎など、様々な疾患の可能性があります。


こんな症状が出たら危険!すぐに病院に行くべきサイン

 

腹痛


腹痛があった際に、このような症状があった場合は病院を受診しましょう。

水分摂取ができない。


下痢や嘔吐を繰り返している場合は体の水分をより失っていることになります。

さらに、水分摂取ができない場合は高度の脱水となってしまいます。

対処として、点滴等により水分を補充する必要があります。

ジャンプをした際におなかにひびく


病院を受診して医師がおなかを触って「痛いですか?」とか、「押したときと離したときどっちが痛いですか?」と聞かれた経験がある方もいるかと思います。

これは“腹膜刺激症状”といって、腹膜炎というおなかの中の炎症がひどくなった時におきる症状となります。

こどもは痛みを表現することが苦手であるため、どこを触っても「痛い」と言ったり、さっき触ったときは痛かったはずなのに「痛くない」と言ったりします。

そこで、腹膜刺激症状を観察するのにおすすめするのがジャンプです。


私も外来で腹痛の子供を見るときは、最初にジャンプしてもらいます。

着地する際に腹腔内には衝撃が加わりますので、腹膜刺激症状を認めている場合は腹痛が増悪します。

腹膜刺激症状は虫垂炎や腸閉塞などで起こりますので、このような症状がみられた際は病院受診をお勧めします。


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子供の腹痛に正露丸などの市販薬は使ってもいい?

 

腹痛

こどもの腹痛に対して市販薬を使用する際は注意が必要です。

ビオフェルミン、ビオスリーといった、「整腸剤」は体に害を起こすことはほとんどありませんので使用しても問題ありません。

しかしながら、止痢剤(下痢止め)については注意が必要です。

特に子供に多い感染性胃腸炎では、下痢は「ドレナージ」といって体の外に細菌やウイルスを排出する働きがあります。

下痢を止めてしまうことは細菌やウイルスの排出を止めてしまうことになりますので、症状が改善せず、時に悪化させてしまう可能性があります。

安易な止痢剤の使用はやめていただくことをおすすめします。


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病院や家来るドクター(往診)でできる治療


家来るドクターでは整腸剤、制吐剤、止痢剤、抗生剤といった薬をもって往診に伺いますので、適切な処方をおこなうことができます。

点滴も持参しておりますので、必要があると判断された方には点滴もおこないます。

しかし、嫌がることが多いお子様については点滴の使用ができませんので、ご理解の程よろしくお願いします。

画像検査機器としては腹部超音波検査を搭載しておりますので、現場の医師の判断にて施行する場合があります。

一方で、病院では点滴などの治療のほかに採血、レントゲン、CTなどの検査を通して詳細な原因の検査をおこなうことができます。

検査の結果、腹膜炎を伴うような急性腹症であった場合、入院や手術をおこなう必要があります。

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まとめ



今回は腹痛について解説をしてきました。

腹痛と言っても放置していい軽症のものから、緊急手術を必要とする重症なものまであります。

特に以下の場合には注意が必要です。

  • 持続する痛み
  • おなかにひびく痛み


安易な自己判断をせずに医師の診断を仰ぎましょう

救急を受診するべきか困った際は一度家来るドクターにご相談ください。


参考資料
・急性腹症ガイドライン2015
・機能性消化管疾患診療ガイドライン2020-過敏性腸症候群(IBS)(改訂第2版)

 

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この記事の監修医師

西春内科在宅クリニック伊藤

 西春内科・在宅クリニック 伊藤医師

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