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乳児湿疹とは?できやすい場所や病院への受診目安を解説

投稿日: 2024年12月10日

乳児湿疹

 

赤ちゃんが生まれてくると、可愛らしい姿に毎日幸せでいっぱいになりますよね。

 

しかし、そんな中で気になってくるのが赤ちゃんの肌トラブル。

 

特に「乳児湿疹」は、多くの親が直面する赤ちゃん特有の肌トラブルの一つです。

 

今回はその乳児湿疹について、原因や対処法を詳しく説明していきます。

 

赤ちゃんの肌を守るために、一緒に勉強をしていきましょう。

 

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乳児湿疹とは?

 

乳児湿疹

 

乳児湿疹とは、乳児の皮膚に現れる肌のかゆみや炎症を伴う湿疹の総称です。

 

生後12ヶ月まで(乳児期)の赤ちゃんの皮膚はまだ弱く、未熟なため多くの子が一度は湿疹を経験します。

 

特に顔やあごの下、首のまわり、手首や足首といった、汗や皮脂が出やすい部分に現れやすい特徴があります。

 

関連記事:乳児湿疹の原因や治し方について|病院に行く目安は?

 

乳児湿疹ができる原因

 

乳児湿疹

 

乳児湿疹ができる原因は一つだけではなく、複数の要因を含んでいます。

 

湿疹ができる原因は以下のようなものが考えられています。

 

お母さんからの女性ホルモンの影響

 

赤ちゃんは、お母さんのおなかの中で女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けています。

 

このホルモンは赤ちゃんの皮脂分泌を活発にし、毛穴が詰まって『新生児ざ瘡』(赤ちゃんにきび)になることがあります。

 

ですが、これはよくある一時的な症状なので、心配はいりません。

 

肌の乾燥

 

赤ちゃんの肌は大人よりも薄く、外部の刺激から守るバリア機能がまだ十分に発達していません。

 

そのため、肌の潤いを保つことが難しく、乾燥しやすい状態です。

 

乾燥した肌は湿疹などのトラブルを引き起こしやすく、かゆみも伴います。

 

赤ちゃんが思わず掻いてしまうことで症状が悪化する可能性もあるため、早めのケアが大切です。

 

汗による炎症(汗疹)

 

赤ちゃんは新陳代謝が高いことと、発汗コントロールが未熟なために、とても汗をかきやすい状態です。

 

かいた汗をそのままにして清潔に保てていないと、やがて汗腺に汗が詰まり炎症を起こします。

 

それが原因となってできた炎症を、『汗疹(あせも)』と呼びます。

 

 

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乳児湿疹の種類

 

乳児湿疹

 

乳児湿疹とは1つの病気ではなく、乳児の肌トラブルを総じて「乳児湿疹」と言います。

 

以下では、それぞれの特徴について説明いたします。

 

新生児ざ瘡

 

新生児ざ瘡は、赤ちゃんにできるニキビのことで、男の子に比較的多く見られるのが特徴です。

 

生後2~3週間の赤ちゃんに症状が現れ、数ヶ月の内に自然になくなることが多いです。

 

以下のスキンケアを行うことで、赤ちゃんの肌を清潔に保つことができるので実践してみてください。

 

  • お風呂の温度は38℃前後
  • 1日1回は低刺激の石鹸を使用
  • 手のひらでよく泡立て、包み込むように洗う
  • ガーゼは使わない(肌に刺激を与える可能性があるため)

 

残った洗剤が肌トラブルを引き起こすこともあるので、石鹸やシャンプーはしっかりとすすぎます

 

洗い終わったら、こすって肌に刺激を与えないように、タオルで押さえるようにして水分を拭き取りましょう。

 

最後に肌が乾燥しないよう、保湿剤を薄く広く塗ります。

 

目安としては、肌にティッシュ1枚がくっつくくらいの量が適量です。

 

乳児脂漏性皮膚炎

 

乳児脂漏性皮膚炎は、黄色く油っぽいかさぶたが顔や頭、首、脇など皮脂分泌の多い部分にできます。

 

特に1~2ヶ月の頃になりやすく、生後8~12ヶ月頃までには自然に治ることが多いです。

 

基本的に積極的な治療は不要ですが、かゆみや赤みなどの炎症を伴う場合や症状が長引く場合には、非ステロイド軟膏やステロイド軟膏を使用することもあります。

 

軽度であれば以下のように自宅でケアすることも可能です。

 

・入浴10分前にベビーオイルをかさぶたに塗る

・シャンプーや石鹸を良く泡立てる

・力を入れ過ぎず、優しくきれいに洗う

 

細菌が侵入して悪化することがあるので、かさぶたを無理にはがすのは避けましょう。

 

皮脂欠乏症・皮脂欠乏性湿疹

 

赤ちゃんの肌は、生後半年を過ぎると徐々に皮脂の分泌が減ってきます。

 

皮脂は肌の水分が外に逃げるのを防ぐ大切な役割があるため、この時期に肌が乾燥しやすいです。

 

医学的には、肌が乾燥している状態を「皮脂欠乏症」、そこから湿疹までできてしまった状態を「皮脂欠乏性湿疹」と呼びます。

 

これは赤ちゃんの成長過程でよく見られる症状ですが、もし湿疹に強いかゆみが伴う場合は、アトピー性皮膚炎の可能性もあるため、医師への相談がおすすめです。

 

おむつかぶれ

 

おむつかぶれとは、長時間のおむつ着用による蒸れや、尿や便の刺激が原因で起こる皮膚の炎症のことです。

 

おむつかぶれを予防するには、おむつをこまめに取り替える事が大切です。

 

また、おしりを拭く際は強く擦ると刺激に繋がるため、優しく丁寧に拭きましょう。

 

治療方法としては、皮膚の状況によって変わりますが、基本的に軟膏による治療を行います。

 

関連記事:花粉による肌荒れはなぜ起きる?|原因やスキンケア対策を解説

 

乳児湿疹ができやすい場所

 

乳児湿疹

 

乳児湿疹ができやすい場所は皮脂の分泌が盛んな箇所にできやすくなります。

 

 

赤ちゃんの肌トラブルでよく見られるのが、顔の症状です。

 

特に頬は皮脂の分泌が活発な部位のため、赤いプツプツとした赤ちゃんにきび(新生児ざ瘡)ができやすい場所です。

 

 

頭部も顔と同じように皮脂の分泌が活発な場所です。

 

特に髪の生え際や眉毛のあたりに、黄色みがかった膜のような湿疹(脂漏性湿疹)ができやすいのが特徴です。

 

背中

 

背中や首回り、腕、ひざ裏、おむつの中など、汗がこもりやすい場所は特にあせもができやすい部分です。

 

これらの場所は空気が通りにくく蒸れやすいため、こまめな着替えや通気性の良い服選びが大切です。

 

 

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乳児湿疹はいつまで続く?

 

乳児湿疹

 

乳児湿疹は生後2週間頃から始まり、赤ちゃんの成長とともに症状が変化していきます。

 

最初の2~3ヶ月は皮脂の過剰分泌による湿疹が中心で、その後は肌の乾燥による湿疹へと変わっていくことがあります。

 

心配な方も多いと思いますが、1歳頃には自然と落ち着いてくるのが一般的です。

 

毎日のやさしいスキンケアを続けることで、症状は徐々に改善していきますよ。

 

関連記事:抗アレルギー薬とは?強さのランキングを一覧で掲載

 

乳児湿疹の病院へ目安

 

乳児湿疹

 

どのタイミングで病院に行くべきか悩みますよね。

 

以下の状況になったら受診することをおすすめします。

 

  • 長期間湿疹が治らない場合
  • 何度も繰り返してしまう場合
  • 赤み、痒みが出ている場合
  • 掻いて膿んでしまっている場合
  • 発熱が伴う場合

 

これらの症状は、皮膚の状態が悪化している、あるいは感染症を引き起こしている可能性があるサインです。

 

特に発熱や膿みは細菌感染の可能性を示すため、早めの受診が必要です。

 

また、繰り返す湿疹や長引く症状は、アレルギーなど他の原因が隠れている場合があります。

 

 

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家来るドクターでできる対応

 

家来るドクターでは、オンライン診療・往診による医師の診察が可能です。

 

皮膚の状態を診察し、保湿剤やステロイドの塗り薬など、適切な薬を処方します。

 

また、オンライン診療も対応可能です。

 

ビデオ通話を通じて皮膚の状態を診て、必要な薬を処方したり、生活習慣の指導をしています。

 

受診方法が知りたい方は、お気軽にご相談ください。

 

 

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まとめ

 

今回は乳児湿疹の原因や対処法について説明いたしました。

 

多くの赤ちゃんが経験する乳児湿疹ですが、適切なスキンケアをすることで予防や改善に繋がります。

 

全身を「きれいに洗う」「しっかり保湿」に気を付けて赤ちゃんの肌を守りましょう。

 

参考文献

 

『乳児湿疹』とは?原因・症状・治療法やアトピーとの違いを解説|田辺三菱製薬

乳児湿疹と診断されたら 原因と対策のポイント

乳児湿疹 – 成増駅前かわい皮膚科

赤ちゃんの肌にブツブツ(乳児湿疹)|ゆめいろこどもクリニック

乳児湿疹ができる原因は?症状とスキンケア方法

乳児湿疹と診断されたら 原因と対策のポイント

執筆者

西春内科・在宅クリニック 院長 島原 立樹

経歴

  • 名古屋市立大学 医学部 医学科 卒業
  • 三重県立志摩病院
  • 総合病院水戸協同病院 総合診療科
  • 公立陶生病院 呼吸器・アレルギー疾患内科
  • 西春内科・在宅クリニック 院長(https://nishiharu-clinic.com/doctor/

資格

  • 日本専門医機構認定 内科専門医

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