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偏頭痛(片頭痛)の原因や対処方法は?予防や治し方、受診するべき危険な頭痛について、解説します。

投稿日: 2021年12月11日 | 更新日: 2024年03月08日

偏頭痛(片頭痛)」といわれる頭痛は、非常に有名で知らない方はほとんどいないのではないでしょうか。

 

比較的頻度の高い疾患で、日本人の約8%以上が偏頭痛(片頭痛)もちと言われています。

 

実際に、今この記事を読んでいる方には、ご自身に偏頭痛(片頭痛)の症状があると自覚していたり、周りに偏頭痛(片頭痛)で悩んでいる方がいらっしゃる場合もあるかと思います。

偏頭痛を発症すると、仕事や学校などの日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

 

また、偏頭痛は自覚症状がはっきりとしているものの、周りから認識されることが難しく、「いつも起こる頭痛だから」と言い聞かせるなどして、ひとりで悩まれている方も多いかと思います。

今回はそんな身近な「偏頭痛」について、偏頭痛が起こったときの対処方法や偏頭痛を発症する前の予防策などを解説していきます。

 

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偏頭痛とは

 

頭痛には様々な種類がありますが、大きく2つに分けることができます。それは一次性頭痛二次性頭痛です。

一次性頭痛は、機能性頭痛とも呼ばれます。

 

一次性頭痛は、頭痛自体が病気とされるもので、偏頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛などがあげられます。

 

二次性頭痛とは、器質性頭痛とも呼ばれます。頭部外傷による急性頭痛や、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などの病気が原因で、症状のひとつとして頭痛があらわれるというものです。

 

一次性頭痛に比べ、二次性頭痛の割合は少ないものの、場合によっては生命や後遺症に関わることもあるため、注意が必要になってきます。

 

偏頭痛は、10代〜20代という若い時期に発症することが多く、日常生活に支障をきたすこともある疾患です。

 

偏頭痛を治療する上で、偏頭痛の知識を深め、個人に合った治療法、予防法を見つけることが大切になってきます。

 

偏頭痛の原因

 

偏頭痛の原因には、ストレス、睡眠(過多・不足)、疲れ、天候の変化など様々な要因が考えられます。また、これらに加えて、誘発されやすい条件があります。

 

例えば暑さや、発熱、飲酒(アルコール)などです。これらの条件により、頭部の血管が拡張し、頭痛が誘発されます。

 

また、週末や仕事後などのタイミングでホッとした時、ゆっくりとリラックスしている時など、緊張から解放された時に起こることもあります。

 

緊張しているときは交感神経が作用して血管が収縮していますが、緊張から解放されたときには交感神経の作用が弱まり、結果的に血管が拡張することが原因です。

 

女性では、月経周期と関連して頭痛発作が起きる場合もあります。月経時は血管が拡張気味のため、頭痛を起こしやすくなります。また、排卵日に頭痛が起きやすくなる方もいます。

 

ほかにも、特定の飲み物や食べ物で頭痛が誘発される方もいます。

 

アルコールで誘発される方は多く、そのほかにチョコレートや柑橘類、発酵食品、揚げ物などで頭痛が起きる方もいます。このような頭痛の症状を「食事性偏頭痛」と呼びます。

 

関連記事:緊張型頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法

 

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偏頭痛の診断

 

偏頭痛の診断基準として、以下があげられます。

 

頭痛は拍動性、片側性が多い

 

偏頭痛の痛みはズキンズキンというような拍動感のある痛みになります。そもそも偏頭痛の痛みは、頭部の動脈が広がることで起こります。

 

拍動に合わせて動脈が押し広げられ、そのたびに痛みを伴います。

 

このズキンズキンとした頭痛は、出始めてからピークにむかうときに強く感じますが、ピークを過ぎるとだんだんと弱くなっていくのも特徴です。

 

お子さんや高齢者の場合や血管の拡張が強すぎる場合は、このような症状がはっきりとしないこともあります。

 

また、偏頭痛(片頭痛)は、片方の頭痛と書きますが、必ずしも片側だけに痛みが出るとは限りません。

 

かつては「偏頭痛」と書いていたように、右にでることが多いが左にでることもある、両方とも痛むが痛みに左右差があることもあります。

 

片方の頭痛というより、痛みに左右差がある頭痛と認識しておいた方がいいでしょう。

動作により頭痛が増強し、日常生活に支障をきたす場合が多い

ズキンズキンとした痛みが、歩行や階段昇降といった日常的な動作により、頭痛が強まったように感じます。

 

あまりの痛みに動くことができず、仕事や勉強が手につかなくなり、寝込んでしまうこともあります。

 

また、頭を傾けたり、姿勢を変えたりしただけでも痛みが強くなったように感じます。

 

悪心、嘔吐を伴う場合がある

偏頭痛発作時に悪心(吐き気)や嘔吐を伴うことがあります。

 

偏頭痛発作があるたびに、このような症状が毎回起こるとは限りません。また、悪心があっても嘔吐には至らないという方もいます。

 

これら悪心や嘔吐の原因は、偏頭痛発作時に胃腸の蠕動運動に乱れが出て、逆蠕動が起こりやすくなるためと言われています。

 

発作時は光過敏、音過敏、嗅覚過敏などの過敏症が現れることがある

偏頭痛発作時に、周囲の音や光、ニオイなどに敏感になります。

 

普段は気にならないような音、光、ニオイに対して不快と感じられ、話し声がうるさく感じられることが多いです。

 

このような不快と感じる音、光、ニオイなどの刺激があると、頭痛が強まったように感じます。

頭痛発作の前に前兆(視覚異常、感覚症状、言語症状など)を伴うことがある

偏頭痛には、「前兆がある偏頭痛」と「前兆がない偏頭痛」の2タイプに大別されます。

 

最も多い前兆症状として、目がチカチカしギザギザした光のようなものがあらわれ目の前が見えづらくなるという症状があります。これを閃輝暗点といいます。

ほかにも、チクチク感、半身が痺れる、感覚が鈍くなるといった感覚症状や、言葉がうまく出ない、出にくくなるといった言語症状などが出る方もいます。

 

これらの前兆が5分〜60分前にあらわれ、前兆が続いた後に頭痛が始まります。

 

ほかに、生あくびが出る、頭痛が起こりそうな予感がする、集中力の低下、首筋が張ってくるといった予兆を経験する場合もあります。

 

発作性の頭痛である

偏頭痛は、痛みが継続してだらだらと続くものではありません。

 

年に1〜2回という方もいれば、週に3〜4回という方もいます。このような頭痛が発作的に起こり、4〜72時間持続します。

 

発作のタイミングや頻度には、かなりの個人差があります。痛みが出る日とそうではない日がはっきりと分かれています。

 

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偏頭痛の特徴

 

若い時期に発症する

偏頭痛は発症年齢に特徴があります。

 

子どもの時に発症する方もいますが、10代後半〜20代前後と若いうちに発症、遅くとも30歳までに発症します。

 

そして、50歳前後から加齢とともに、痛みが軽減または消失する傾向にあり、70歳を過ぎても偏頭痛がある方はかなり稀になります。

 

遺伝的傾向が強い

偏頭痛遺伝的傾向が強く認められる頭痛です。

 

母親に偏頭痛がある場合、その子どもの40〜50%程度に偏頭痛(片頭痛)があらわれます。

 

また、母親に偏頭痛はないが、祖母と孫に偏頭痛が出るといった隔世遺伝で偏頭痛があらわれる場合もあります。

 

これらの原因となる遺伝子や疾患に関連する遺伝子はまだ見つかっていないのが実情です。

 

妊娠中は症状が軽くなる

偏頭痛女性に多いのも特徴です。

 

妊娠中においては、約80%の方が頭痛が軽くなります。

 

頭痛の発作回数、痛みの強さ、どちらかが減るという方もいれば、その両方が減るという方もいます。

 

出産後は、約半数の女性で再び頭痛があらわれます。

 

残り半数の女性では、授乳期間中において症状が軽減される傾向にありますが、授乳期間が終わると再び頭痛があらわれます。

 

いずれの場合も、妊娠前と比較して、頭痛の発作回数、痛みの強さともに増す傾向にあります。

 

偏頭痛の治療薬や予防について


偏頭痛
であっても痛みが軽い場合は、市販の鎮痛剤で十分に効果を感じられます。

 

商品記載の服用量を守りながら、普通に生活できている場合には、医療機関を受診する必要はありません。

 

しかし、服用しているが効果を感じられない、毎日服用しているといった場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

 

医療機関へ行った際、偏頭痛の治療薬としてトリプタンを処方されることが多いでしょう。

 

トリプタン系薬剤には複数種類があり、個々の特徴はわずかながら差があります。

 

また、偏頭痛の予防療法に使用される薬として、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬などがあります。

 

保険適用のものから保険適用外のものまであります。いずれにしても医師の診断を受けた上で、服用するようにしてください。

救急受診を考えるべき頭痛


偏頭痛の重症度は、日常生活にどれくらい影響を及ぼしているか、また頭痛発作の回数などにも左右されます。基本的には偏頭痛のみで入院治療を行うことはありません。

しかし、突然痛み出した、今までに経験したことのないような激しい痛み、手足の麻痺や痺れがある、頭痛と同時に熱が出るといった症状がみられる場合、脳神経内科や脳神経外科を受診しましょう。

 

正確な検査・診断を受ける必要があります。

 

また、頭痛が数週間のうちに徐々に悪化していく場合には、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などの可能性も考えられるので注意が必要です。

 

関連記事:群発頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法

 

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対処法や治療について


医療機関における偏頭痛の治療は、大きく分けて2つあります。抑制治療と予防治療です。

 

抑制治療とは、偏頭痛の発作があらわれたときにのみ薬を服用する方法になります。約過半数の方はこの抑制治療で痛みを抑えることができます。

 

一方、予防治療とは頭痛を発症する前に予防する、頭痛の発作回数を減らすことを最大の目的としています。

 

また対処方法として、偏頭痛はストレスによって誘発されることもあります。

 

そのため、生活習慣の見直しや運動を行うことなどでストレスを軽減させることが治療のひとつとしてあげられます。

 

日頃から頭痛発作に対しての頭痛日記をつけるといいでしょう。その頭痛日記を参考に、頭痛発作の周期性や、頭痛の原因が明らかになる場合があります。

 

また、鎮痛薬等の服薬時間を記載することで、適切なタイミングでの服薬が可能になります。さらに、トリプタンやほかの鎮痛薬の過剰内服による頭痛も防ぐことができます。

家庭でできる対処方法


偏頭痛があらわれたときに薬を服用するというのは、対処方法のひとつとしてあげられますが、それ以前に頭痛を発症させにくくする予防策をとることも大切になってきます。

 

予防策により、薬を服用せずに日常生活を過ごすことができるようになり、薬の服用回数を大幅に減らすことが可能になる場合があります。

 

頭痛日記をつけることはとても効果的です。ご自身の行動パターンや状況を把握し、頭痛になるタイミング、誘発条件を見つけやすくします。

 

頭痛は血管拡張をきたしやすい状況下で誘発されることを念頭に置き、どんなときに頭痛発作が起きやすいか、ご自身をよく観察してみてください。

 

例えば、週末や仕事後などの緊張が緩んだときに頭痛を発症しやすい人は、発症する前にカフェイン入りの飲み物であるコーヒーや苦いお茶を飲んでみるのもいいでしょう。

 

カフェインは血管収縮作用があるので、血管が広がるのを遅くして頭痛を出にくくさせる効果があります。

 

このように、誘発されやすいものやタイミングは人それぞれですので、原因を突き止めることが大切になってきます。

病院や家来るドクターでできる治療

 
家来るドクターでは、偏頭痛の診断とともに、痛みの程度に応じて鎮痛剤などを使うことができます。

 

痛みの頻度や程度が増してくる頭痛や、経験したことのないような痛みの場合は、偏頭痛ではない二次性頭痛(頭痛自体の病気ではなく、何らかの病気により発生している頭痛)である可能性があります。

 

二次性頭痛の場合、病院でCT検査などを行い、確実な診断をつけて治療することが大切です。

 

二次性頭痛では、少しの診断や治療の遅れが命取りになる病気の可能性もあるため、救急車を呼ぶことを検討してください。

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 まとめ

 

 偏頭痛」はよく聞くことばで、とても身近に感じている方も多いでしょう。

 

偏頭痛には様々な要因が隠れており、痛みや症状なども個人によって大きく差があります。

 

偏頭痛による日常生活への影響を少しでも軽減させるためにも、偏頭痛の症状やパターンを把握することが大切になってきます。

 

今まで経験したことのないような痛みや、いつもと様子が異なる頭痛だと感じた場合は、偏頭痛以外の何らかの病気が隠れている可能性もあります。

 

その際は、ご自身で判断せずに、医療機関を受診してください。

 

 参考文献

日本頭痛学会: 慢性頭痛診療ガイドライン,2013: 83-84

 

 

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監修:楯 直晃 医師

プロフィール:医師,救急科専門医、抗加齢医学専門医、プライマリ・ケア認定医、内科認定医、産業医、健康スポーツ医


2013年 熊本大学病院 初期臨床研修医
2015年 熊本大学病院 総合診療専門修練医
2018年 国立熊本医療センター 救急集中治療部医員

2020年 リアラクリニック名古屋院院長

2021年 メディカル・テート株式会社 CEO

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