電話相談可能な夜間休日救急往診・自宅診察・訪問診療の特徴|オンライン診療| 家来るドクター名古屋・神奈川・千葉

ブログ

緊張型頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法について解説

投稿日: 2021年12月25日 | 更新日: 2024年08月02日

緊張型頭痛

 

この記事を読んでいるみなさんは、

 

頭が痛くてなんだかスッキリしない」

「いつも肩が凝っていて頭が重い」

 

などといった悩みを抱えている方がたくさんいることと思います。

 

緊張型頭痛は、多くの人が経験する頭痛といわれています。

 

一般的に、医療機関でCTやMRIなどの画像検査や血液検査などをしても、異常は認められません。

 

頭痛があらわれるには、なんらかの背景要因があることが多く、その要因は何かを考えてみる必要があります。

 

頭痛に関する知識が深まり、その背景を知ることで、ご自身で適切な対処法を選択できるようになることもあります。

 

今回は緊張型頭痛について、症状の特徴や、予防法、対処法などを解説していきます。

 

解熱剤のことなら家来るドクターに相談△

現在は、愛知で救急往診可能!

 

 緊張型頭痛とは?

 

緊張型頭痛

 

頭痛には様々な種類があり、一次性頭痛と二次性頭痛の2つに分けることができます。

 

一次性頭痛は、機能性頭痛とも呼ばれます。

 

頭痛自体が病気とされるもので、主に片頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛などのことです。

 

二次性頭痛とは、器質性頭痛とも呼ばれます。

 

頭部外傷による急性頭痛や、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などの病気が原因で、症状のひとつとして頭痛があらわれるというものです。

 

一次性頭痛に比べ、二次性頭痛の割合は少ないものの、場合によっては生命や後遺症に関わることもあるため注意が必要になってきます。

 

 

緊張型頭痛は、一次性頭痛の中で最も多い頭痛のひとつで、10〜50歳代女性に多くみられます。

 

また、緊張型頭痛には種類があり、反復性と慢性に大別されます。

 

反復性と慢性は以下のように見分けられます。

 

反復性:月15日未満

慢性:平均して月15日以上、3ヶ月を超える場合

 

さらに反復性緊張型頭痛は、頭痛頻度により稀発型と頻発型に分けられます。

 

1ヶ月に1回未満の発作であれば、稀発型に分類されます。

 

稀発性のように頻度が少なく、かつ日常生活に支障がない場合には治療は必要ありません。

 

しかし、頻度が多い場合や慢性的な痛みにより、日常生活に支障がでる場合には治療が必要になってきます。

 

このように、多くの方を悩ませている緊張型頭痛ですが、医療機関を受診するほどではないごく軽いものから、生活の質(QOL)を大きく低下させる厄介なものまで、その程度はかなりの個人差があります。

 

加えて、緊張型頭痛を引き起こす原因や背景も多様化しており、さまざまです。

 

緊張型頭痛-反復性:月15日未満-稀発型(1回/月未満)、頻発型(1回/月以上)

      慢性:月15日以上、3か月以上

 

緊張型頭痛の原因

 

緊張型頭痛

 

緊張型頭痛の原因としては、以下があげられます。

 

ストレスからくる頭痛

以下などの精神的ストレスにより引き起こされる頭痛です。

 

  • 心理的ストレス
  • 社会的ストレス
  • 不安
  • うつ
  • 妄想

 

精神的ストレスが関与している場合、特異的な身体症状がみられないことが多いです。

 

特異的な身体症状とは、痛む部位や症状がはっきりとしていないことです。

 

頭の右側が痛い、いつから痛み出したか、痛みの強弱に変化があるか等の症状の特徴がはっきりとしていない方が多くみられる傾向にあります。

 

関連記事:こわい頭痛の見分け方!頭痛で吐き気やめまいがする原因と対処法!

 

首や肩こりからくる頭痛

首や肩の筋肉が収縮し、こりがひどくなることにより引き起こされる頭痛です。

 

かつて緊張型頭痛は、筋収縮頭痛と呼ばれていたこともあり、日本人に一番多いタイプがこの頭痛になります。

 

休息や睡眠時間はしっかりと取れているにも関わらず、仕事中や休暇中関係なく、頭がスッキリしないといった症状がみられる傾向にあります。

 

また首から肩の筋肉にかけて、つっぱり感や痛みがみられたりします。

 

主な原因を2つあげましたが、上記一方だけに該当する場合もあれば、両者が混在している場合もあります。

 

他にも、頭痛に対する薬剤乱用などにより頭痛を引き起こすこともあります。

 

また、ストレスからくる後頚肩部の筋緊張が原因により頭痛が引き起こされたり、ストレスや長時間動かないことが原因で頭痛が起きるといった症例もあります。 

 

解熱剤のことなら家来るドクターに相談△

現在は、愛知で救急往診可能!

 

 

緊張型頭痛の診断と特徴

 

緊張型頭痛

 

緊張型頭痛の主な症状としては、以下になります。

 

両側性にみられることが多く、非拍動性である

痛みのほとんどが両側性もしくは頭全体にわたります。

 

緊張型頭痛はジワジワとした痛みです。

 

その痛み方は均一で、同じ強さの痛みが反復または継続して続きます。

 

頭重感、圧迫されるような、あるいは締め付けられる感じがあります。

 

肩こり、目の疲れ、耳鳴り、めまいなどを伴うことがあります。

 

日常的な動作により痛みが強くならない

日常生活における歩行や階段昇降などの動作により、痛みが強くなったと感じることはありません。

 

また日常生活に支障が出ることはあっても、通常寝込んでしまうことはありません。

 

悪心や光過敏、音過敏を伴うことはなく、あっても軽度

反復性緊張型頭痛に関しては、悪心や嘔吐なく、光過敏や音過敏はあってもどちらか一方のみになります。

 

それに対し、慢性緊張型頭痛は軽度の悪心、光過敏、音過敏はあってもいずれか一方のみの症状があらわれます。

 

緊張型頭痛の特徴の一つとして、頭蓋骨の周りの筋肉を圧迫することで、圧迫した部位に痛みが誘発されることがあります。

 

また、慢性的な緊張型頭痛(慢性緊張型頭痛)では、頭痛自体がストレス要因となり、二次的にうつや不安症の症状を伴うことがあります。

 

これらの心理的要因は、さらに痛みを強くさせる原因となる場合があります。

 

このような場合は、心療内科や精神科を併診することを検討してください。

 

また、緊張型頭痛は、稀に片頭痛との区別が困難なときがあります。

 

若い頃からもともと片頭痛であったものが、加齢や薬の影響により病像が変わり、片頭痛の特徴的な症状がみられなくなり、緊張型頭痛と区別がつきにくくなった場合もあります。

 

片頭痛と緊張型頭痛が間違われやすいケースとして、肩こりの症状があります。

 

肩こりがあると緊張型頭痛と考えられがちですが、片頭痛の予兆のひとつとしての、肩こりもあります。

 

さらに片頭痛発作というストレスから肩こりを引き起こすこともあるため、片頭痛発作が頻繁に起こるほど肩こりが持続的になります。

 

片頭痛は若い年齢層で働き盛りの世代にあることが多いため、慢性的ストレスにより肩こりを引き起こしやすい状況にあります。

 

しかし、緊張型頭痛と片頭痛の症状は対照的な部分が多くみられるのも事実です。

 

例えば、前述のとおり緊張型頭痛は、「両側性、非拍動性」が特徴的ですが、片頭痛は「片側性、拍動性」です。

 

緊張型頭痛はジワジワとした均一な痛みですが、片頭痛は脈を打つようなズキンズキンとした痛みで、痛みの強さや変化がはっきりとしています。

 

また、痛みが頭全体にわたる緊張型頭痛とは対照的で、片頭痛は痛みが片側にあらわれたり、両側で痛む場合でも痛みの強さに左右差があります。

 

緊張型頭痛はほとんど左右差がありません。

 

「日常的な動作」に関しても、緊張型頭痛は日常的な動作により痛みに影響はしないですが、片頭痛は日常的な動作をすることで、痛みが増したり寝込んでしまうこともしばしばあります。

 

また補足ですが、一次性頭痛には緊張型頭痛、片頭痛の他に群発頭痛があります。

 

群発頭痛の特徴として、片側の眼がえぐられるような激しい痛みがあります。

 

その痛みは、数週間〜数ヶ月の間、連日のように”群発して”起こる頭痛です。

 

20〜40歳代の男性に多くみられます。

 

痛みはほぼ毎日同じ時間に起こる傾向にあり、頭痛が起きている期間(群発期間)以外には頭痛はみられません。

 

群発頭痛発作中は、痛みと同じ側の眼だけが充血したり、涙が出たり、鼻水を伴います。

 

このような自律神経症状が顕著にあらわれていれば、区別は難しくありませんが、それらの症状に気づいていない場合など、片頭痛との区別が難しいことがあります。

 

片頭痛との区別としては、痛みが比較的短時間であること(15〜180分)と寝込んでしまう片頭痛とは異なり、痛すぎて居ても立ってもいられない、じっとしていられないというような落ち着かない状態になります。

 

このように身近な頭痛であるからこそ、痛みがどのような時にあらわれることが多いのか、どのような痛み方をするのかなど、ご自身でしっかり把握することが大切になってきます。

 

関連記事:片頭痛(偏頭痛)持ちの人特徴|原因や症状についての対処法

関連記事:群発頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法

 

緊張型頭痛の対処方法について

 

緊張型頭痛

 

緊張型頭痛は、以下の3つに分類されています。

 

  • 稀発反復性緊張型頭痛
  • 頻発反復性緊張型頭痛
  • 慢性緊張型頭痛

 

頻発反復性緊張型頭痛と慢性緊張型頭痛に関しては、頭痛発作頻度が高いだけでなく、日常生活に支障をきたすことがあるため、治療が必要になってきます。

 

基本的には、頭痛発作時は鎮痛薬が治療の中心になりますが、不安を取り除いたり、心を落ち着かせる効果のある薬(抗不安薬・抗うつ薬)や筋緊張を緩和させる薬(筋弛緩薬)を併用することで高い効果が期待できます。

 

また、発作頻度の多い頻発反復性緊張型頭痛や慢性緊張型頭痛の場合、抗不安薬などの予防療法のほかにも、薬を使わない非薬物療法が推奨されています。

 

非薬物療法には、精神行動療法(認知行動療法、催眠療法など)、理学療法(運動プログラム、マッサージ、超音波など)、鍼灸、タイガーバームなどがあります。

 

中でも精神行動療法の筋電図バイオフィードバックなどが有効とされています。

 

筋電図バイオフィードバックとは、筋電図により筋の緊張度を測定し、これを観察しながら緊張度をコントロールできるようにする方法です。

 

この筋電図バイオフィードとリラクゼーションを併用することで、長期的な効果が得られることがあります。

 

また、慢性緊張型頭痛の場合、鎮痛薬などの飲みすぎによる”薬剤の使用過多”が多くみられる傾向にあります。

 

これにより頭痛がさらに悪化する場合があります。

 

そのため、鎮痛薬の服用頻度には注意が必要になります。

 

非薬物療法は薬による副作用も少なく、手軽に始められるものも多くあるため、慢性緊張型頭痛には適しています。

 

解熱剤のことなら家来るドクターに相談△

現在は、愛知で救急往診可能!

 

 

家庭でできる対処方法

 

緊張型頭痛

 

 ご家庭でできる対処方法として、以下があります。

 

ぬるめのお風呂に入りましょう

日頃シャワーだけですませるという方は、ぬるめのお湯にゆっくりと入ることをおすすめします。

 

同じ姿勢を長時間続けないようにしましょう。

デスクワークなどで同じ姿勢をとる時間が長い方は、1時間に10〜15分ほど休憩を入れ、両手を回したり、背伸びなどで体をほぐすようにしましょう。

 

運動不足やうつむき姿勢は、緊張型頭痛を引き起こす要因でもあります。

 

家の周りをウォーキングしたり、ストレッチ、軽い筋力トレーニングをするのも効果的でしょう。

 

枕の高さを調節しましょう。

肩こりや頭痛、首の不調は、枕の高さが合わないことが原因でも起こります。

 

また高さが高すぎる枕は、頭痛を悪化させることがあります。

 

自分に合う枕の高さや、タオルを代用して枕を作ってみるのもいいでしょう。

 

リラックスする時間をつくりましょう。

適量のお酒やマッサージ、首や肩へ蒸しタオルなどをして温めることは効果的です。

 

また趣味や好きなことをする時間を作ったり、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

 

関連記事:後頭部頭痛の原因は?ズキズキとした痛みや吐き気は危険?

 

病院や家来るドクターでできる治療

 

 家来るドクターでは、症状に応じて鎮痛薬などを処方することが可能です。

 

心理的な要因が頭痛の原因となっている場合は、抗うつ薬、抗不安薬などでの治療で頭痛が改善することもあります。

 

症状の程度や頻度、原因次第では、病院での診察や、精密な検査を行った上での継続的な治療が望ましい場合もあります。

 

解熱剤のことなら家来るドクターに相談△

現在は、愛知で救急往診可能!

 

 

まとめ

 

緊張型頭痛は、ありふれた頭痛の一つです。

 

その多くは、ストレスや生活様式などの環境的なものが原因と言われています。

 

治療には、対症療法として、まずは鎮痛薬が用いられます。

 

繰り返す場合は、頭痛を引き起こすもととなる原因や背景をしっかりと突き止める必要があります。

 

個々人で最も効果的な治療法は異なります。

 

抗うつ薬、抗不安薬、筋弛緩薬などの内服薬による治療の他に、薬物を用いない治療が必要な場合もあります。

 

治療ばかりに目をとらわれることなく、生活習慣などを見直すことで発作を予防できることもあります。

 

緊張型頭痛の特徴を知ることで、より適切な介入ができるでしょう。

 

また、緊張型頭痛と思われるような症状であっても、中には重篤な疾患が隠れている可能性もあります。

 

これまでに経験のないような痛み、突然起こる激しい痛み、発熱、手足の麻痺やしびれ、しゃべりにくさなどがみられる場合は、二次性頭痛の可能性があります。

 

二次性頭痛では、少しの診断や治療の遅れが命取りになる病気の可能性もあるため、救急車を呼ぶことを検討してください。

 

また、このような症状を伴わない場合でも、頭痛自体が日常生活に影響を及ぼすほど強い場合や頻繁に起こる場合は、医療機関を受診し、診察・検査を受けるようにしましょう。

 

参考文献

日本頭痛学会: 慢性頭痛診療ガイドライン,2013

 

 

監修:楯 直晃 医師

プロフィール:医師,救急科専門医、抗加齢医学専門医、プライマリ・ケア認定医、内科認定医、産業医、健康スポーツ医


2013年 熊本大学病院 初期臨床研修医
2015年 熊本大学病院 総合診療専門修練医
2018年 国立熊本医療センター 救急集中治療部医員

2020年 リアラクリニック名古屋院院長

2021年 メディカル・テート株式会社 CEO

執筆者

横浜内科・在宅クリニック 院長 朝岡 龍博

経歴

  • 名古屋市立大学 卒業
  • 豊橋市民病院 初期研修医勤務
  • 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
  • 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
  • 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
  • 西春内科・在宅クリニック 副院長
  • 横浜内科・在宅クリニック 院長
  • >>詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

ご相談・お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。

受付時間:[平日]17:00-23:00
[土日]16:00-23:00
[日曜/祝日]9:00-23:00
休業日:年中無休

PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com