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群発頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法について、詳しく解説します。TITLE

群発頭痛の原因や治し方は?頭痛の特徴や対処方法について、詳しく解説します。
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 ストレス社会と言われる現在の世の中において、毎日の慢性的な頭痛により健康的な日常生活が送れず悩んでいる方によく出会います。この記事をご覧になっている方の中にも、今まで頭痛に悩まされた経験のある方は、少なくないはずです。

頭痛の多くは、片頭痛や筋緊張型頭痛といって比較的発症が緩やかで、繰り返す慢性の頭痛です。しかし、頭痛の中には、突然の発症や、想像もできないほどの痛みですぐに治療が必要になる頭痛も隠れています。

今回は、頭痛の中でも比較的頻度は少ないですが、激しい症状を認めることのある群発頭痛について、わかりやすく解説していきます。 

 

群発頭痛とは?

 頭痛には様々な種類がありますが、大きく2つに分けることができます。それは一次性頭痛と二次性頭痛です。一次性頭痛は、機能性頭痛とも呼ばれます。

 

一次性頭痛は、頭痛自体が病気とされるもので、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあげられます。二次性頭痛とは、器質性頭痛とも呼ばれます。頭部外傷による急性頭痛や、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などの病気が原因で、症状のひとつとして頭痛があらわれるというものです。一次性頭痛に比べ、二次性頭痛の割合は少ないものの、場合によっては生命や後遺症に関わることもあるため、注意が必要となります。

群発頭痛は、片方の目の奥や、目の上からこめかみにかけて激しい痛みを起こすことが特徴の頭痛です。痛みの程度は、人間が感じる痛みの中でも最悪と感じられるほど強い痛みと言われています。群発頭痛の有病率は、0.05~0.4%、つまり、人口10万人のうち、約50~400人と報告されています。20~40歳の比較的若い年齢層に多い病気で、男女比は10:1と男性に多く発症します。

 

一時性頭痛の中では、緊張型頭痛、片頭痛が多くみられる病気であり、片頭痛は、日本人の約8%以上が罹患していると言われています。群発頭痛は、これらの病気よりは頻度が少なく、頭痛の中ではめずらしい病気とも言えます。頭の片方に数時間続く激痛を感じた場合は、群発頭痛の可能性があります。

 

群発頭痛の原因

 群発頭痛の原因は、現時点ではまだ明らかにはなっていませんが、様々な説が提唱されています。その一つとして、頸動脈が脳内に入るところで血管が拡張し、目の奥にある血管の周りに炎症を起こすため、痛みを感じるという説があります。

 

頸動脈の周りには、自律神経が密集しているため、炎症による自律神経への刺激でさまざまな症状が起こるようです。また、その他にも、脳の視床下部の異常、ホルモンバランスの変化による説などが報告されています。適切な治療の選択のためにも、原因の特定は必要であり、今後さらなる研究の進展が望まれます。

 

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群発頭痛の診断と特徴

 群発頭痛の診断には、世界共通の診断基準として、国際頭痛学会のICHD-3という診断基準が用いられています。症状の特徴としては、頭の片側の特に目の奥や目の上、こめかみの部分に激しい痛みが15分~180分持続します。また、目の充血や流涙、鼻水、鼻づまり、発汗や不穏(興奮して落ち着きがない状態)などの症状を伴うことがあります。

 

群発頭痛は、医療機関でCTやMRIなどの画像検査や血液検査などをしても、異常は認められません。これらの症状を繰り返し、画像検査で頭の中に他に原因となる病変がない場合、群発頭痛の可能性が高いといえるでしょう。

群発頭痛の診断基準(ICHD-3)


A .B~Dを満たす発作が5回以上ある

B .重度~きわめて重度の一側の痛みが眼窩部、眼窩上部または側頭部のいずれか1つ以   上の部位に15~180分間持続する

C .以下の1項目以上を認める

1 .頭痛と同側に少なくとも以下の症状あるいは徴候の1項目を伴う

 a) 結膜充血または流涙(あるいはその両方)

 b) 鼻閉または鼻漏(あるいはその両方)

 c) 眼瞼浮腫

 d) 前額部および顔面の発汗

 e) 縮瞳または眼瞼下垂(あるいはその両方)

2 .落ち着きのない、あるいは興奮した様子 

D .発作の頻度は1回/2日~8 回/1日である

E .ほかに最適なICHD-3の診断がない

群発頭痛の治療方法について

 群発頭痛の治療は、大きく分けて、発作時の治療と発作予防のための治療の二つに分けられます。

 

発作時の治療には、トリプタン製剤の皮下注射や高濃度の酸素投与が強くすすめられます。群発頭痛は、短時間持続する激痛が特徴であるため、発作時にはこのような即効性が高い治療が有効となります。トリプタン製剤の皮下注射は、自己注射用の専用キットも販売されているため、発作時は医療機関外でもすぐに対応することが可能です。

 

群発頭痛の発作予防のためには、ベラパミルというカルシウム拮抗薬を用います。群発頭痛は、激しい頭痛が頻回に起こります。そのため、発作の頻度が比較的多い時期は、ベラパミル内服で発作予防をしながら、頭痛発作が起こったときはすぐに発作を消失させる急性治療を行います。

 

ベラパミルは、予防効果が出るまで数日~1週間程度かかるといわれております。効果が出るまでの期間は、ベラパミルと併用してステロイド薬の投与が行われることもあります。発作予防の薬は、群発頭痛が起こる頻度や期間などに応じて個々で異なりますので、医療機関で適切な診察を受けましょう。

 

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 救急受診を考えるべき頭痛

 頭痛の中には、群発頭痛と同じような症状が起こる頭痛も存在し、中には救急の対応が必要となる頭痛もあります。

くも膜下出血

くも膜下出血は、「突然起こった今までに経験したことのない強い頭痛」で発症します。適切な診断や治療が行われた場合であっても、死亡率は、半年以内に約50%と非常に重篤な病気です。突然の激しい頭痛とともに意識障害や後頚部の痛み、めまいや吐き気などの症状を伴う場合は、くも膜下出血の可能性があるため、救急車を呼びましょう。

脳出血

くも膜下出血以外の脳出血では、約50%に頭痛が起こると言われています。脳出血では、頭痛の他にも、「どちらか片方の手足に力が入らない」、「しゃべりにくい」といった症状を伴うことが大半です。脳出血を起こす場所によっては、めまいや吐き気、意識障害などの症状が起こる場合もあります。このような病状があるときは、すぐに救急車を呼びましょう。

 髄膜炎

髄膜炎は、脳を包む髄膜に病原体が感染し炎症を起こす病気です。髄膜炎は、クモ膜下出血や脳出血と比べて、発症の仕方は急ではありません。しかし、早期に頭痛を発症し、頭痛が起こる頻度も高いです。頭痛の他には、発熱、首の後ろの痛み、意識障害などを伴うこともあります。

 

できるだけ早くに抗生剤やステロイドなどでの治療を行うことで、後遺症や敗血症が起こる可能性を下げる必要があります。風邪などでも発熱と頭痛を起こすことはあり、診断のために総合病院で髄液の検査が必要となる場合もあります。

また、蓄膿(副鼻腔炎)や免疫力が低下している状態の方は、髄膜炎を発症するリスクが比較的高いと言われています。強い頭痛に加えて発熱がある場合には、いつもの風邪だと思わずに、家来るドクターへの相談や、医療機関の受診をしましょう。

急性緑内障発作

急性緑内障発作は、眼圧(目の中の圧力)が異常に上昇して、目の痛みや充血、視力障害が起こる病気です。片目にこのような症状が短時間の間に起こり、群発頭痛と症状は似ているため、正確な診断が必要となります。

 

「突然目が見えなくなる」こともあり、症状の程度が激しいため、発症したときには救急車を呼ぶ場合も多いです。眼科での特殊な検査が必要となるため、救急病院を受診しましょう。

 

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群発頭痛の対処法や治療について

群発頭痛の発作は、定期的に起こるほか、アルコール、ニトログリセリン、ヒスタミンにより誘発されることもあります。中でもアルコールは、群発頭痛の発作に特徴的な原因の一つで、ご自身でも自覚のある方が多いです。

 

群発期以外は飲酒をしても問題はありませんが、群発期における飲酒は避けた方がよいでしょう。また、喫煙も誘発要因のひとつです。そのため、群発頭痛の発作は、大酒家、ヘビースモーカーに多い傾向にあります。ニトログリセリンは主に狭心症の方に使用される治療薬です。血管を拡張させる効果が強いため、群発頭痛を引き起こすことがあり、狭心症や心筋梗塞の方は、注意が必要になります。

 

群発頭痛は、比較的発作の起こる時期が予想しやすい頭痛のため、対処法として最も大事なことは、事前に頭痛の発症を予防することです。アルコール、喫煙、ニトログリセリン、ヒスタミンなどの物質、薬剤はできるだけ控えるとともに、ベラパミルを内服することで発症を予防しましょう。

 

家庭でできる対処方法

 ここでは前述の「発作時の治療」について、ご家庭で対処可能な方法を詳しく説明していきます。

 

まず、発作が起こると、市販の鎮痛薬で痛みを抑えることは困難です。発作時の対処法のひとつとして、トリプタン製剤の皮下注射があります。糖尿病の人がインスリンの注射キットを用いて自分で注射をするのと同様で、トリプタン製剤の注射キットがあります。トリプタン製剤の内服薬もありますが、効果があらわれるまでに時間を要するため、群発頭痛発作時には即効性のある皮下注射を使用します。

 

通常は注射をしてから10分間ほどで痛みが軽減し始め、15分間以内には痛みはほとんど無くなります。トリプタン製剤の皮下注射は、自己注射を用いることで、医療機関外でも容易に行うことができ、保険適用内になります。

 

トリプタン製剤は、三叉神経の興奮を抑えて痛みを鎮める効果があるとされている一方で、血管収縮作用があるので、虚血性心疾患、心筋梗塞、脳血管障害、一過性脳虚血性発作などの病気を抱える方には使用できません。また、副作用として、悪心や胸部不快感、動悸などが起こることもあります。

 

トリプタン製剤投与以外の群発頭痛発作の対処法は、酸素吸入です。口と鼻を密閉したマスクで覆い、純酸素を15分間ほど吸入します。酸素吸入はトリプタン製剤の皮下注射同様に、高い効果が期待されています。

 

また、2018年に在宅酸素療法の保険適応が認められたことにより、トリプタン使用禁忌の方や副作用などにより十分な治療を受けられなかった方に対して、酸素吸入は手のつけやすい治療のひとつになりました。在宅酸素療法の酸素供給装置にも種類があり、個々の日常生活のニーズにあった方法で選択・使用することが可能です。

 病院や家来るドクターでできる治療

 家来るドクターでは、群発頭痛の発作予防薬の処方が可能です。発作が起きてしまった後の治療は、トリプタン製剤の投与や酸素投与が必要になるため、救急病院や頭痛専門外来への受診を検討しましょう。また、いつもと異なる痛みや経験したことのないような痛みの場合は、群発頭痛ではない二次性頭痛である可能性があります。

 

二次性頭痛の場合、病院でCT検査などを行い、確実な診断をつけて治療することが大切です。二次性頭痛では、少しの診断や治療の遅れが命取りになる病気の可能性もあるため、救急車を呼ぶことを検討してください。

 

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 まとめ

 群発頭痛は、20~40歳の比較的若い年齢層に多い病気で、男性に多く発症します。一時性頭痛の中では、緊張型頭痛や片頭痛と比較して頻度が少ないです。しかし、発作が出現した場合は、痛みは「片目がえぐられるような痛み」とも言われるくらい激しいものであり、日常生活に支障をきたす頭痛であることには間違いありません。

 

発作時の治療には、トリプタン製剤の投与や酸素投与が有効です。多くの場合、発作が起こったとしても入院をする必要はありません。群発頭痛は、比較的発作の起こる時期が予想しやすい頭痛のため、対処法として最も大事なことは、事前に頭痛の発症を予防することです。アルコール、喫煙、ニトログリセリン、ヒスタミンなどの物質、薬剤はできるだけ控えるとともに、ベラパミルを内服することで発症を予防します。

 

最後に、頭痛にもさまざまな原因があり、いつも起こっている頭痛だからなど安易に考えるのは危険だということをもう一度お伝えしておきます。いつもと様子が異なる頭痛、頻度や程度が増していく頭痛や、発熱や手足の麻痺やしびれを伴う場合は、群発頭痛ではない他の病気が隠れている可能性もあります。すぐに医療機関を受診するか、心配な場合は、家来るドクターへ相談してください。

 

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 参考文献

日本頭痛学会: 慢性頭痛診療ガイドライン, 2013: 216-238

日本救急医学会: 救急診療指針改訂第5版, 2018; 7: 279

監修:楯 直晃 医師

プロフィール:医師,救急科専門医、抗加齢医学専門医、プライマリ・ケア認定医、内科認定医、産業医、健康スポーツ医


2013年 熊本大学病院 初期臨床研修医
2015年 熊本大学病院 総合診療専門修練医
2018年 国立熊本医療センター 救急集中治療部医員

2020年 リアラクリニック名古屋院院長

2021年 メディカル・テート株式会社 CEO

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