粉瘤は自然治癒しない!悪性化になる可能性は?検査や手術について
投稿日: 2022年06月20日 | 更新日: 2024年08月03日
粉瘤を放置していませんか?早めに病院での診察が大切です!
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目次
粉瘤(アテローム)について
皮膚の下に袋状の構造物ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢と皮脂が袋の中にたまってしまってできます。
たまった垢や皮脂は袋の外には出られず、どんどんたまっていきますので、時間とともに少しずつ大きくなっていきます。
身体のどこにでもできますが、顔、首、背中、耳のうしろなどにできやすいです。
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粉瘤の見分け方
数ミリから数センチの半球状のしこりで、中央に黒点があることが多いです。
粉瘤と似た病気との見分け方
ニキビとの違い
ニキビは毛穴が細菌に感染してできるものです。
粉瘤が炎症を起こし、赤く腫れるとニキビに似た見た目になります。
粉瘤は、袋に老廃物たまっていくため、大きくなりやすく、直径10センチを超えるものもあります。
おできやイボとの違い
おできは皮膚の常在菌である黄色ブドウ球菌が感染することによって発症します。
体調不良などによって免疫力が落ちると感染が起こります。痛みが早い段階で起こるので、判別しやすいです。
粉瘤は外科的な手術でなければ根治できませんが、おできはお薬で治すことも可能です。
脂肪腫との違い
脂肪腫とは皮膚の下にできた脂肪の塊で、徐々に大きくなる良性腫瘍です。
どちらも悪性化することはほとんどありません。
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粉瘤について知ってほしい・気をつけるべきこと
放置すると大きくなり、悪臭の原因になったり、袋が中で破裂して炎症を起こし、痛みや腫れ、膿が出るなどの症状を引き起こすことがあります。
粉瘤は自然治癒しない
粉瘤は自然治癒しません。小さくてもお薬では治すことはできず、治療は外科手術によるしかありません。
粉瘤が悪性化(ガン化)することは稀
粉瘤は基本的には良性の腫瘍ですが、非常に経過が長いものや炎症を繰り返し続けているものの中にはごくまれに悪性腫瘍となってしまうものもあります。
自分で潰そうとしない
中央の黒点は皮膚の開口部であり、そこから細菌が侵入して感染を起こすと、赤く腫れ上がり、痛みを伴います。これを炎症性粉瘤と呼びます。
菌が侵入すると炎症性粉瘤になる可能性も
炎症性粉瘤は、軽い炎症なら抗生物質を内服すれば炎症はおさまります。
しかし、ひどく化膿してしまうと皮膚の下の袋状構造物は破壊され、膿みがたまった状態になります。
この場合、抗生物質を内服しただけでは効果が少なく、表面を切って膿をだしたほうがよいことがあります。
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病院での治療について
強い炎症を伴う場合は切開して、膿みを外に出します。
赤みや痛みを伴わない場合は、粉瘤を表面の皮膚ごと切り取って縫ってしまう外科的な手術をします。
巨大なものでなければ、局所麻酔の日帰り手術が可能です。手術というと手術後の傷あとが気になると思います。
粉瘤の手術では、表面皮膚を最小限に切開して、皮膚の下の袋のみを摘出することも可能ですので、皮膚の傷あとは小さく目立たなくすることができます。
ただし、あくまでも良性腫瘍ですので、切除するかしないかは御本人の自由意志です。
基本的に皮膚科で診断を
粉瘤は皮膚のトラブルの一つですので、基本的には皮膚科を受診されることをお勧めします。
どんな治療をするの?
切開法
- 数センチ程度の大きくなった粉瘤が適応です。
- 粉瘤の直径と同じくらいの切開が必要です。
- 切開後縫合し、約1週間後に抜糸します。
- 袋が破れなければ確実に完全摘出できるので、再発が少ないです。
くり抜き法
- 数ミリ程度の小さいサイズの粉瘤が適応です。
- 小さな穴から袋ごと内容物を吸い出すので傷跡が目立ちにくいです。
- 短時間で終わるので日帰り手術が可能です。
- 炎症があっても施術できます。
- 縫合しないため完治まで時間がかかります。
- 内容物が吸い出しきれなかった場合、再発する可能性があります。
保険適用になる
切開法、くり抜き法、どちらも保険適応となります。
放置や炎症を繰り返さないためにすぐに病院へ
放っておくと炎症を起こしたり、非常に大きくなったりするものもあるので、早めの受診をお勧めします。
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病院や家来るドクターでできる治療
医療機関を受診し手術で摘出した方が良いかアドバイスを行うことが可能です。
また炎症性粉瘤の場合は抗生剤処方し、早期治療が可能です。
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まとめ
今回は粉瘤について説明させていただきました。無症状なことも多いですが、悪化する前に受診と治療を行いましょう。
執筆者
経歴
- 名古屋市立大学 卒業
- 豊橋市民病院 初期研修医勤務
- 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
- 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
- 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
- 西春内科・在宅クリニック 副院長
- 横浜内科・在宅クリニック 院長
- >>詳しいプロフィールはこちらを参照してください。