ヘルペスはうつるの?口唇・性器ヘルペス・帯状疱疹について

公開日:2022.5.26 更新日:2026.9.11

ヘルペスウイルスについて皆さんご存じでしょうか。

ヘルペスは僕らの身近にあるウイルスで、非常に感染力が強いウイルスになります。

ヘルペスという単語のみを知っている方は多いですが、実際の症状や危険性について知っている方は少ないのではないでしょうか。

今回は、できる限り、わかりやすくお話しさせていただきますね。

この記事は次のような方に向けて書いています

  • 口や性器に水疱ができてヘルペスが心配
  • 人にうつるのか知りたい
  • 市販薬で治るのか知りたい

ヘルペスとは

単純ヘルペスウイルス(HSV1型・2型)と水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)で起こる疾患の比較図

まず大前提でヘルペスウイルスには複数の型があります。よく知られているのが口まわりにできる口唇ヘルペスですね。

口唇ヘルペスを起こすウイルスは1型、2型があります。

他には水痘・帯状疱疹ウイルスといわれる3型、4型などがあります。

それぞれの型に併せて病気の名称が変わるので、今から詳しく説明します。

単純ヘルペスウイルス(HSV感染症)について

HSV(Herpes simple virus)とは単純ヘルペスウイルスのことを指します。

HSVが皮膚や粘膜に感染をすると小さな水ぶくれが集まった状態になり、『単純疱疹』と呼ばれる病気になります。

HSVにはHSV-1型、HSV-2型が存在します。

主にHSV-1型は口や皮膚に症状を認め、口唇ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎、カポジ水痘様発疹症を引き起こします。

またHSV-2型では性器に感染することで性器ヘルペスが生じます。

どの型でも水疱(すいほう)といった水ぶくれ状態になることが特徴で痛みやかゆみを伴います。

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV感染症)について

VZV(Varicella zoster virus)とは水痘・帯状疱疹ウイルスのことをさします。

水痘(すいとう)は急性期の感染症であり、帯状疱疹(たいじょうほうしん)は潜伏期を持って再活性化によって起きる病気になります。

水痘

水痘とは水疱瘡(みずぼうそう)のことを指し、予防接種にて罹患(病気になること)する方は少なくなりましたが、いまだに水疱瘡になる子どもは多くいます。

また予防接種の抗体がなくなり、大人になり再罹患される方も増えています。

水疱瘡は全身に文字通り水疱がポツポツとできる病気で、発熱もきたすことがあり、感染力が高い病気になります。

帯状疱疹

帯状疱疹は神経節や関連する皮膚分節の皮膚において、再活性化し症状をきたします。

疱疹といった皮疹が顔面に生じたり、耳に生じたり、体に生じることがありますが、基本的には片側といった特徴があります。

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ヘルペスの感染力は?どうやってうつるの?

ヘルペスは水疱を皮膚にきたしている状態において、水疱の中にウイルスが含まれています。

破れることなどで人に移ったりとさまざまな経路で他人に感染を及ぼします。

空気感染、飛沫感染、接触感染を感染経路として認めており、中でも空気感染は日常生活で避けるのが難しく、入院での隔離が必要な場合があります。

単純ヘルペスウイルス(HSV感染症)の原因や症状

口唇ヘルペスの原因や症状

主な感染ルートとして傷のある手などで、他の人のヘルペスで生じた、水泡やびらんに直接ふれることで起きる接触感染によって感染します。

他にはくしゃみやせき、会話による唾液による飛沫感染も一つの原因と考えられています。

症状としては痛み、ムズムズ感、チクチク感といった違和感を認め、身体上は口が赤く腫れた後に水ぶくれ(水疱)ができます。

この水疱の中にウイルスがたくさん入っており、破れた部分に他人が触れることで感染する危険があります。

水疱が破れた後に痂疲(かさぶた)ができ、正常状態に移行していきます。

痂疲(かさぶた)の状態になると感染力がなくなったと考えます。

性器ヘルペスの原因や症状

主な感染ルートとしてはコンドームを使用しないことでの性行為感染になります。

昨今ではオーラルセックスといった口腔性交が原因で感染が広がっているとも考えられています。

新生児においても一定数単純ヘルペス感染症を認めることがわかっています。

新生児単純ヘルペス感染症は、後遺症や死亡率が高いことがわかっており発生率は出生した3000〜20000人に1人といわれており、妊婦の経胎盤感染が原因と考えられています。

症状としては口唇ヘルペスと同様で痛みやかゆみ、違和感などが生じます。

口唇と違い、性器はデリケートゾーンにあたるため、このような感覚は非常につらいと訴える方が多いです。

免疫力の低下で再発することも

単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると、神経節といわれる神経細胞に潜伏し続けることがわかっています。

風邪などを引いたり、過剰にストレスがかかっていたりすることで免疫が低下すると、潜伏していた単純ヘルペスウイルスが再活性化され症状を引き起こします。

なので口にヘルペスができると一般的に体調が悪いかもしれないと思うのは理解できますよね。

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水痘・帯状疱疹ウイルス( VZV感染症)の原因や症状

 

帯状疱疹からの感染の図 水ぼうそうの免疫がない人には水ぼうそうとしてうつり、免疫がある人にはうつらない

参考:帯状疱疹.jp

水痘(水ぼうそう)の原因や症状

水痘(水ぼうそう)は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV感染症)に初めて感染したときに発症する感染症になります。

水痘に対する免疫がなければ感染後2週間程度の潜伏期間をもって、発疹が出現し、発熱を引き起こします。

日本では過去に小児を中心に年間100万人が水痘に罹患していましたが、2014年に水痘ワクチンの定期接種を期に5歳未満の患者数は少なくなりました。

水痘の感染力は非常に強いです。感染経路としては空気感染、飛沫感染、接触感染によってウイルスが上気道から侵入し、2週間前後の潜伏期間を経て発疹が出現します。

空気感染するということは水痘を発病している人と同じ空間を共有した場合、感染するということです。

空気感染を予防するのは困難であり、発病を防ぐことのできる唯一の方法はワクチン接種による予防のみになります。

帯状疱疹の原因や症状

帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルスが過去に感染したことで神経節に潜伏し、そのウイルスが再活性化することで生じます。

中高年で症状が起きることが多いです。

皮疹は浮腫性紅斑から小丘疹・小水疱へと変化し、5日ほどで痂皮化、3週間程度で治癒します。

免疫抑制状態と関連があるとされていますが、実は9割以上の患者で免疫機能は正常であることがわかっています。

皮疹は単一の神経領域に分布することが原則であるので、片側の症状が基本になります。

よって全身に汎発性皮疹を呈した場合は、免疫抑制がしっかり認めている危険な状態と考えます。

各神経節で起きる症状によって病気の名称が変わります。

耳介帯状疱疹

顔面神経節で生じる場合は耳介帯状疱疹と呼び、顔面神経麻痺(Ramsey Hunt症候群)を起こすことがわかっています。

Hutchinson徴候

また三叉神経第1枝領域でおきる帯状疱疹では顔面に発疹が生じ、外眼筋麻痺が出る可能性がでてきます。これをHutchinson徴候と呼びます。 

単純ヘルペスと帯状疱疹の違いは?

口唇ウイルスや性器ヘルペスなどの単純ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの感染によって起こります。一方、帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって起こります。

この2つのウイルスはとてもよく似ていて、一度感染すると一生涯体の中に潜み免疫力が落ちたときに症状が出るという特徴を持っています。

水ぶくれや痛みが出る症状も同じですが、単純ヘルペスは口の周りや性器などにで切るのに対して、帯状疱疹は主に上半身の片側に帯状にできます。

一般的に、帯状疱疹の方が症状の範囲が広く、痛みも強く、後遺症が残ることがあるといわれています。

また、帯状疱疹にはワクチンがあり予防できますが、単純ヘルペスに対するワクチンは現時点ではありません。

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 ヘルペスかもと思った時の対処方法

こんな症状がみられた場合はすぐに病院へ

口唇ヘルペス、性器ヘルペスも水疱がみられたら、可能な限り早く受診されることをおすすめします。

再発を繰り返す病気にはなりますが、早期加療により、再発抑制もされやすくなるといった報告や初期症状を抑えられる利点があるためです。

何科に行けば良い?

主に内科、皮膚科、泌尿器科に受診されることをお勧めします。

基本的にはよくある病気ですので、診断自体は採血含めた診察で行われることが多いです。

市販薬でも治る?

自然治癒でも症状自体は数週間で治まることがあります。

治療としては抗ヘルペスウイルス薬を内服または外用するといった対応、または重症例では抗ヘルペスウイルス薬の点滴加療も必要になる場合があります。

市販薬で痛みなどの症状の軽減はできますが、なるべく早期より抗ウイルス薬での加療をすることをお勧めします。

関連記事:女性に多いカンジダ症ってどんな病気?男女別の症状や原因、治療について

家族や身近な人がなった場合は?

親や兄弟などの家族や恋人など身近な人が感染した場合はできる限り症状出現時に治療の早期介入をすることをオススメします。

感染を広げる可能性があるため、マスクをすることや、手袋での対応を心がけることも必要になります。

まとめ

ヘルペスウイルスは身近にある病気でありますが、早めに加療を行うことで、改善を得やすく、合併症が起きにくくなる病気になります。

PIT DOCTORでも積極的にヘルペスウイルスによる病気の治療も行っていますのでお気軽にご相談ください。

FAQ

ヘルペスについてよくある質問

口唇ヘルペスはどうやってうつりますか?
水ぶくれの中にウイルスが多く含まれており、触れることによる接触感染や、くしゃみ・咳・会話での飛沫感染が主な経路です。かさぶたになると感染力はなくなったと考えられます。
ヘルペスは一度治っても再発しますか?
単純ヘルペスウイルスは一度感染すると神経節に潜伏し続け、風邪やストレスなどで免疫力が低下すると再活性化して症状を引き起こします。早期に治療することで再発の抑制や初期症状の軽減が期待できます。
単純ヘルペスと帯状疱疹はどう違いますか?
単純ヘルペスは口の周りや性器などにできるのに対し、帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化により主に上半身の片側に帯状にできます。帯状疱疹の方が範囲が広く痛みも強く、後遺症が残ることがあります。帯状疱疹にはワクチンがあります。

PIT DOCTORでできる対応

病院に受診することで診断をつけることができ、薬の治療を受けることができます。

治療においては基本的には内服薬、外用薬での対応になり症状出現時に早期加療が患者予後につながることがわかっております。

早期診断を行い、治療薬の処方が可能なため患者さんの予後がよくなると考えております。

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この記事の監修医師

監修医師: 横浜内科・在宅クリニック理事長 朝岡 龍博先生

朝岡 龍博先生

経歴

  • 名古屋市立大学 卒業
  • 豊橋市民病院 初期研修医勤務
  • 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
  • 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
  • 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
  • 西春内科・在宅クリニック 副院長
  • 横浜内科・在宅クリニック 理事長

資格

  • 医師
LINE 医療相談
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