包丁で指を切った時に病院に行く目安は?切り傷を早く治す方法を解説
投稿日: 2024年01月24日 | 更新日: 2024年08月07日
料理のときなど包丁やスライサーを使う機会は日常生活で多く、誤って指を切ってしまうことはよくあります。
指や手を切った際にどのように対処すべきか、そしてどのような時に病院に行くべきかを知っておくことは、「万が一」の時のためにとても重要です。
この記事では、包丁で指を切った際に病院に行く目安や傷の治療方法について詳しく説明します。
安全のためにも、いざという時の対応について把握しておきましょう。
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目次
指や手の切り傷を放置する危険性
切り傷を放置することによる主な合併症は傷口の感染、傷口の瘢痕です。
それぞれについて解説していきます。
傷の感染症
切り傷ができることによって、傷口から細菌が入り込み感染症を起こすことがあります。
包丁での切り傷などでは、食材や調理器具に付着していた細菌が傷口に侵入してきます。
傷口をしっかり洗うなど初めに対応を行っていれば、問題がないことが多いです。
しかし、洗わずに放置していると、侵入した細菌が増殖して感染症を起こしてしまいます。
傷口が感染した時には、腫れ、赤み、痛みなどの症状が現れ、膿がでることがあります。
治療は抗生物質の内服や点滴、傷口を開けて洗浄することなどがあります。
感染症を起こさないように初期治療をしっかりと行うことが大切です。
関連記事:感染症の分類や種類を簡単解説|なぜコロナは5類になったの?
傷口の瘢痕
傷口が大きい場合や深い場合には、しっかりと縫合を行うことで傷が早くキレイに治ります。
かさぶたができて自然に治るケースも多いですが、手や指はよく使う部位なのでかさぶたも取れやすく、よりキレイに治すには縫合することが確実です。
包丁で指を切った時に病院に行く目安
包丁で指を切ってしまった時に、病院に行く目安について詳しく解説していきます。
傷から感染している
傷口が感染した時には腫れ、赤み、痛みが出現します。
一般的には、指を切ったときに細菌が入り込み、しっかり洗わない場合に数日経過してから感染が起こります。
感染に対しては、切開して排膿をしたり、抗生物質の投与が必要になります。
感染を起こさないように早めに適切な処置をすることが大切です。
傷口が深い
傷口が深い場合には、縫合処置をすることで傷口が早く治ります。
手や指は日常生活でよく使う部分なので、深い傷を放置しておくとなかなか治らず、傷口が再度開くこともあります。
切り傷の場合では、ケガをしてから6時間以内に洗浄して縫合すると、創部の感染が少なく、傷あとがきれいに治りやすいです。
また、手の平や指の根本など、神経や腱が近い部分では、これらの損傷がないか確認することが必要です。
傷が深い場合には早めに病院を受診するようにしましょう。
関連記事:救急外来や救急車を呼ぶ基準や命に関わる危険な症状について解説
異物混入
異物が体内に残ってしまった場合、感染の原因になります。
切ってしまった場合、痛みがあり一人で傷口をしっかりと確認することは困難です。
病院では局所麻酔薬を使用して、痛みがない状態で傷を確認できます。
異物が傷に入っているかもしれない時には、病院を受診することをお勧めします。
傷口が治らない
傷口はきれいに縫合すれば、1週間から2週間くらいで塞がります。
様子を見ていたけれど痛みが増したり、傷口がだんだん白く汚い感じになってきている場合は、適切な処置が必要です。
一度病院を受診するようにしましょう。
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包丁で指を切った時の対処法
包丁で指を切ってしまった場合の対処方法について解説します。
傷を洗う
まずは傷を水道水で流しながら、汚れが取れるまで十分に洗います。
傷口なので痛いですが、傷に細菌が付着していると感染の原因になるため、しっかりと洗うことが大切です。
圧迫
出血している場所に清潔な布やガーゼを当てて、指や手で約10分間程度強く圧迫します。
早めに指を離してしまうと、なかなか血が止まらないので、時間をかけて行うことがポイントです。
また血が止まりやすくするために、可能であれば、傷口を心臓の高さより高くするようにしましょう。
関連記事:鼻血が止まらない!?原因・対処法、考えられる病気や危険信号、ストレスから来る症状について
傷の保護
包帯や絆創膏などで傷口をしっかりと覆います。
かさぶたができて傷が塞がれば数日で痛みは和らぎます。
これでも血が止まらない場合や、傷口から腱、骨が露出しているような場合は、病院の受診をお勧めします。
血が止まらない時に、布や輪ゴムなどで指を縛り上げて止血する方法は、指への血流が悪くなる可能性があるので行わないようにして下さい。
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子供が指や手を切ってしまったときは?
子供が指や手を切ってしまった場合も、基本的な対応は大人と同じです。
子供は好奇心が強く、危険性を認識せずに器具を使う場合もあるので、傷口が深くなってしまうこともあります。
傷口が深い場合や、対応が難しい場合には無理をせずに、早めに病院を受診するようにしましょう。
関連記事:猫に引っかかれたときの対処法とは?死亡した例もある?
切り傷を早く治す方法
切り傷を早く治すには、とにかく初期治療・初期対応が非常に重要です。
そのためには、
- 傷口の出血を早く止めること
- 傷口の感染を防止すること
- 傷口が再生する環境を整えてあげること
がとても重要です。
傷が治りやすい環境にするために「縫合処置」や「汚染された部分を取り除く処置」などが必要になってきます。
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家来るドクター(往診)での対応方法
家来るドクターでは夜間・休日の体調不良時に電話一本で医師の判断のもと適切な対処方法をご案内いたします。
電話またはLINE公式アカウント からもご相談いただけます。
オペレーターによる問診後、医師の判断のもと症状に応じた対処方法をご案内いたします。
救急往診が必要と判断された場合、連携医療機関の医師がご自宅へお伺いし、診察から処置、薬の処方までその場で行います。
往診は健康保険が適用されるので保険証などを準備をしておくようにしてください。
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まとめ
切り傷を放置してしまうと、傷口が感染したり、瘢痕を残すことがあります。
予防には適切な初期対応が必要なので、まずはしっかりと洗浄、圧迫をして傷口を保護するようにしてください。
傷が深い場合や、血が止まらないなど、処置が必要な場合には病院受診や往診の利用をご検討ください。
参考文献
・切り傷の応急処置や病院に受診する目安は?早く治す方法やふさがる時間について解説
・包丁で指を切ってしまった!血が止まらない!病院に行く目安は?
執筆者
専門領域
股・膝関節
資格・業績
日本整形外科学会整形外科専門医
医学博士
2017年 第66回東日本整形災害外科学会 学術奨励賞受賞
2019年 第68回東日本整形災害外科学会 学術奨励賞受賞
経歴
- 名古屋市立大学 卒業
- 豊橋市民病院 初期研修医勤務
- 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
- 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
- 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
- 西春内科・在宅クリニック 副院長
- 横浜内科・在宅クリニック 院長
- >>詳しいプロフィールはこちらを参照してください。