夏休みに多い病気や怪我とは|病院に行く目安も解説
投稿日: 2023年08月08日 | 更新日: 2024年08月06日
こんにちは。
連日暑い日が続きますが、皆さん元気にお過ごしでしょうか?
さて、楽しい夏休みがやってきますね!
新型コロナウイルスの影響で行動自粛が続いていましたが、今年は旅行やレジャーで楽しく過ごされる方も多いのではないでしょうか?
しかし、夏特有の病気やこの時期になると増えてくる病気、外での活動によって起こる怪我など、気をつけなければいけないこともたくさんあります。
今回は、夏に多い病気や怪我について症状や対処法について解説していきます。
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目次
夏に多い病気や怪我①:夏バテ
暑い日が続くと、身体がだるい感じや疲労をいつもより強く感じませんか?
夏バテとは、夏の高温多湿の環境にうまく対応できないことによって生じる体の不調のことです。
どんな症状?
- 疲労、倦怠感
- 朝起きた時に疲れが残っている
- 食欲が出ない
などの症状が見受けられます。
食欲不振によって、エネルギーや栄養が不足する事によってさらに疲労、倦怠感が悪化する悪循環に陥る事があります。
夏バテ対策は?
夏バテを解消するには、「食事・運動・睡眠」のバランスを整える事が不可欠です。
ビタミンC、ビタミンB1やタンパク質などが含まれる栄養バランスの良い食事をし、睡眠をしっかりと取って生活リズムを整えましょう♪
関連記事:夏バテとは?どんな症状があるの?|予防対策や治し方を解説
夏に多い病気や怪我②:熱中症(熱射病・日射病)
続いて、真夏の非常に厳しい暑さといえば、やはり熱中症ですね…
今年の夏は全国的に平年より暑いといわれております。
下記のような症状が現れたら、注意してください。
どんな症状?
症状に応じて緊急性が大きく変わってきます。
三段階に分けてご説明いたします!
・一段階目…立ち眩み、めまい、足がつる等
・二段階目…吐き気、嘔吐、倦怠感等
・三段階目…意識障害、けいれん、呼びかけに応じない
といったような症状が考えられます。
特に三段階目まで悪化すると、命の危険性がありますので、すぐに救急車を呼ぶ必要がございます。
熱中症対策は?
対策は以下になります。
・こまめな水分/塩分の補給
・通気性の良い服を着る
・日差しを避け、涼しい環境に身を置く
とはいえ、いつまでもクーラーの効いた涼しい環境に居続ける事は難しいですよね。
また、この夏休みの時期、お子様がプールや海に行く事が多くなると思われます。
上記対策を充分に行い、体調に気を付けて過ごしましょう😀
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夏に多い病気や怪我③:虫刺され
夏は虫が活発になる季節です。
蚊やダニ、ハチなど人間を刺す様々な虫が活動します。
虫だけではなく、海ではクラゲなどの毒をもつ生き物も現れます。
夏に多い代表的な虫としては、
- 蚊/ダニ
- ハチ
- ムカデ/毛虫
などの虫が活発に動き、その中でも特にハチやムカデは毒性が強く、アナフィラキシーショックなどの命に係わる症状を引き起こす可能性もございます。
虫刺されに対する治療や薬は?
虫刺されは炎症が主体となりますので、「炎症を抑える塗り薬」がメインの薬となります。
具体的には、ステロイド外用薬が中心です。
また、痒みなどを伴う虫刺され症状に対しては、「抗ヒスタミン薬」が中心となります。
病院に行く目安は?
基本的には痒みや腫れなどの症状のため、軽症で済む事がほとんどです。
病院を受診する目安としては以下のような場合には受診が必要になります。
- 数日たっても症状が改善しない
- 日に日に患部が悪化していく
- 全身に蕁麻疹が出る
長袖のシャツを着る、虫よけスプレーを利用するなどして虫刺され対策を徹底しましょう♪
関連記事:虫刺されの腫れがひどい・大きいときの対処法|どんな虫に注意すべき?
夏に多い病気や怪我④:プール熱
プール熱とは、正式な病名を咽頭結膜熱といいます。
プール熱と呼ばれる理由は、プールの水やタオルなどを介して感染する事がある為、通称”プール熱”と呼ばれております。
この感染症は、夏の三大感染症の一つであり、今年の夏も十分に注意が必要です。
どんな症状?
プール熱はアデノウイルス呼ばれるウイルスが原因となっており感染すると、以下のような症状が発症します。
- 38~39℃の発熱
- 首のリンパ節の腫れ/痛み
- 頭痛/咽頭通
- 目の充血や目やに
ウイルス感染によくある発熱や咽頭通といった症状のほかに、結膜炎症状が出る事が特徴的です。
大人でもかかるの?
子供に感染者が多いプール熱ですが、大人が感染する可能性も大いにあります。
大部分は子供からの過程感染となっており、上記のような症状が発症します。
”飛沫感染””接触感染”が感染経路となっている為、マスクの着用や手洗い等を徹底することで、感染拡大を防ぐ事が可能です!
関連記事:咽頭結膜熱(プール熱)ってどんな病気?大人もかかる?流行性角結膜炎との違いも解説
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夏に多い病気や怪我⑤:手足口病
先ほど紹介したプール熱と同じく、夏の三大感染症の一つである手足口病。
コロナウイルス感染症と同じく、感染症法で「5類感染症」に定められております。
どんな症状?
その名の通り、手のひらや足の裏、脚の背など、手足の末端に2~3㎜の水疱性発疹が発生します。
また、発熱も伴いますが、38℃以下で長期間続く事はありません。
感染経路や感染場所は?
- 飛沫感染
- 接触感染
- 糞口感染
といった感染経路が確認されております。
幼稚園や保育園などでは、特に感染予防策が弱いことに加え、原因ウイルスへの感染経験がない子供の割合が多いです。
そのため、幼稚園や保育園では感染拡大が起こりやすいと考えられます。
関連記事:手足口病の症状や潜伏期間、子供だけでなく大人の初期症状やうつる確率について解説
夏に多い病気や怪我⑥:溶連菌感染症
お子様が熱を出してのどが痛いという状況に出会ったことはあるかと思います。
コロナウイルス感染症であったり、インフルエンザであったりすることもありますが、その症状は「溶連菌感染症」かもしれません。
どんな症状?
- 突然の発熱
- 咽頭痛
- イチゴ舌(イチゴのような赤くぶつぶつのできた状態)
- のど(軟口蓋)の点状出血
- 扁桃の腫れ、白苔(白い苔のようなものの付着)
などが多く見られます。
喉の奥の粘液を長い綿棒で採取し検査する事により診断することが可能です。
また、家来るドクターでもこちらの検査をすることが可能です!
溶連菌の対策は?
溶連菌も、”飛沫感染””接触感染”が主な感染経路となっております。
- こまめな手洗いうがい
- マスクの着用
- 感染者が触れたものを消毒する
等の対策が効果的と言えます。
関連記事:子供が溶連菌感染症になったときはどうする?学校や保育園は休むべき?
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夏に多い病気や怪我⑦:食中毒
最近では、昼時に35℃を超える事も少なくありません。
9月頃までは高温多湿な状態が続きます。
そのような環境の元で、恐ろしいのは細菌やウイルスがもたらす”食中毒”です!
どんな症状?
- 嘔吐/吐き気
- 腹痛/下痢
が一般的な症状として見られます。
他にも、発熱/頭痛等の症状が発症する方も多くいます。
また、下痢や嘔吐が長時間続くことで、水分や電解質が体外へ排出され脱水症状を引き起こし、重症化すると死亡する恐れもあります。
食中毒になりやすい人は?
- 免疫力が低下している人(高齢者、乳幼児、妊婦など)
- 慢性的な疾患を抱えている人(免疫不全疾患、消化器官の病気など)
- 生食や加熱不十分な食品、鮮度の悪い食品を摂取する人
- 腸内に善玉菌が少ない人
などの方が多く見受けられます。
食中毒は基本的には食中毒菌やウイルスに汚染された食品を食べることで起こります。
調理を始めるときは必ず手を洗い、肉や魚等はしっかりと加熱処理をするなどして、食中毒対策に努めましょう♪
関連記事:食中毒になったときの対処法|原因となりやすい食材や予防法も紹介
夏に多い病気や怪我⑧:ヘルパンギーナ
最後にご紹介するのは、夏の三大感染症の一つであるヘルパンギーナです。
今年は全国的に見て、ヘルパンギーナが非常に流行っております。
夏の三大感染症は全て子供に多い疾患ですが、まれに大人も発症する事があるので注意が必要です。
どんな症状?
発熱が1~3日継続し、喉が赤く腫れて小さな水疱がたくさんできます。
その小さな水疱はやがて破れ、浅い潰瘍をつくります。
喉の痛み、全身倦怠感、食欲不振などを引き起こし、多くの場合、軽症です。
感染経路は?
飛沫感染や経口感染、便を介しての接触感染などで感染します。
症状が落ち着いても、3~4週間の長期にわたり、糞便中などにウイルスが含まれる可能性があるので、注意が必要です!
患者との濃厚接触を避け、手洗いやうがいをしっかり行いましょう。また、マスク着用も効果的です。
他にも、小さなお子様がいるご家庭では、おむつ交換などで弁を扱った後に手洗いを欠かさず行いましょうね。
関連記事:ヘルパンギーナの症状や溶連菌との見分け方・熱がない場合について
家来るドクター(往診)での対応方法
いくつか夏の代表例である症状についてご紹介させていただきましたが、基本的には全て【家来るドクター】での往診が可能となっております。
虫刺されに関しては、塗り薬等の外用薬の処方や診察。
食中毒に関しては、診察にてお腹の状態の確認や、整腸剤/吐き気止めのお薬の処方。
プール熱やヘルパンギーナ、溶連菌などの感染症については、丁寧な診察の元、症状に適するお薬の処方をさせていただきます。
前述したように、溶連菌については家来るドクターで検査をする事が可能です。
他にもコロナウイルス検査やインフルエンザ検査も可能です。
ただ、熱中症の第三段階目の症状等、すぐに救急対応が必要な症状が発症する事も今年の夏では考えられますので、
「どうすればよいか分からない」
「不安で相談したい」
などといったお悩みがございましたら、家来るドクターへご連絡していただければ、状況に合わせた最適な判断をお伝えすることが可能です。
お電話する事に躊躇せず、お気軽にご連絡くださいね♪
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まとめ
夏に多い代表的な症状について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
日本は年々暑さが増しており、それに伴って上記のような様々な症状を引き起こす可能性が増えてきております。
特にお子様は、ウイルスや菌に対する抵抗力が低いため、より注意が必要になってきます。
生活習慣の改善や体調管理に気を付け、丈夫な体作りを行い、今年の夏は楽しく乗り切りましょう!!
参考文献
‣環境省【熱中症予防情報サイト】
‣夏バテの雑学|健康の雑学|元気通信|養命酒製造株式会社
‣日本皮膚科学会【皮膚科Q&A/虫さされ】
‣厚生労働省【咽頭結膜熱について】
‣厚生労働省【手足口病に関するQ&A】
‣厚生労働省【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
‣農林水産省【子供の食育/食中毒の原因と種類】
‣厚生労働省【ヘルパンギーナ】
執筆者
経歴
- 三重大学医学部医学科 卒業
- 四日市羽津医療センター
- 西春内科・在宅クリニック
- 千葉内科・在宅クリニック 院長