おたふく風邪の初期症状は?大人がかかると重い?熱が出ないケースや合併症も解説

公開日:2026.7.11 更新日:2026.10.16

この記事は次のような方に向けて書いています

  • 耳の下が腫れておたふく風邪か気になる
  • 大人がかかると重くなるのか知りたい
  • 登園・登校や仕事を休む目安を知りたい

おたふく風邪は子どもに多い感染症ですが、かかったことがない大人も感染します。大人がかかると合併症を起こしやすいため、注意が必要です。

この記事では、おたふく風邪の初期症状や大人がかかったときの注意点・登園や登校の目安をまとめます。

おたふく風邪とは?

おたふく風邪は、ムンプスウイルスによる感染症です。正式には「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」といいます。

耳の下にある耳下腺(じかせん)などの唾液をつくる場所が腫れるのが特徴です。両方の頬が腫れた見た目が「おたふく」に似ていることから、おたふく風邪と呼ばれています。

うつり方

主な感染経路は2つあります。咳やくしゃみ・会話で飛んだしぶきを吸いこむ飛沫感染と、ウイルスがついた手で口や鼻を触る接触感染です。感染した人の唾液には、たくさんのウイルスが含まれています。

うつりやすいのは、耳の下が腫れる1〜2日前から腫れて5日ごろまでです。また感染しても約3割の人ははっきりした症状が出ませんが、その場合も周りにうつすことがあります。

出典:日本小児科学会「予防すべき感染症の解説」

おたふく風邪の症状

初期症状は?

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、2〜3週間ほどです。はじめに熱や頭痛・首の痛みが出て、続いて耳の下が急に腫れて痛みます。

腫れは片側から始まることが多く、1〜2日たつと反対側も腫れるのが一般的です。ただし、片側だけしか腫れないこともあります。

よく見られる症状

  • 耳の下(耳下腺)・あごの下(顎下腺)・あごの先(舌下腺)の腫れと痛み
  • 飲みこむときの痛み
  • 酸っぱいものを食べたときに強くなる痛み
  • 発熱・頭痛・だるさ・関節の痛み

腫れは2〜3日でピークになり、多くは1週間ほどで引いていきます。症状は軽く済むことが多いものの、合併症には注意が必要です。

熱が出ないこともある?

おたふく風邪にかかっても、必ず熱が出るわけではありません。熱が出ないまま耳の下の腫れだけが出ることや、症状がほとんど出ないこともあります。

ただ症状の出方には個人差があるので、耳の下が腫れて気になるときは受診してください。

出典:日本小児科学会「予防すべき感染症の解説」

大人がかかると重くなる?

おたふく風邪は一度かかると免疫ができますが、子どもの頃にかからずワクチンも受けていない大人は感染します。とくに子育て世代の大人は、子どもからうつることがあります。

大人がかかると、子どもより合併症を起こしやすくなります。なかでも男性は精巣(睾丸)の炎症、女性は卵巣の炎症を起こすことがあります。

男性の不妊が心配なとき

精巣に炎症が起きると、熱に加えて陰嚢の腫れや痛みが出ます。炎症は片側だけのことが多いものの、まれに両側に起きると不妊の原因になることがあります。

大人で耳の下の腫れや陰嚢の痛みがあるときは、早めに受診してください。

出典:日本小児科学会「予防すべき感染症の解説」

注意したい合併症

おたふく風邪で多い合併症は無菌性髄膜炎で、かかった人の10〜100人に1人に起こるとされています。強い頭痛や吐き気・嘔吐が続くのが特徴です。

また500〜1,000人に1人は、回復しない難聴(多くは片耳)になります。難聴はムンプス難聴と呼ばれ、一度起きると聴力が元に戻ることはほとんどありません。

髄膜炎などの合併症は、耳の腫れが引いたころに起きることもあります。そのため、かかってから数週間は様子に気をつけてください。

出典:日本小児科学会「予防すべき感染症の解説」

登園・登校・出勤の目安

おたふく風邪は、学校保健安全法で出席停止の期間が決まっている病気です。耳の下などの腫れが出てから5日を過ぎ、かつ全身の状態がよくなるまで休みます。

保育園でも同じ基準が目安で、医師の意見書が必要な園もあります。登園・登校の前に、園や学校の決まりも確認してください。

大人の出勤に決まった基準はありませんが、うつりやすい期間を考えて同じ期間を目安に休むと安心です。勤め先の決まりもあわせて確認してください。

出典:学校保健安全法施行規則、こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」

家庭でできるケア

おたふく風邪のウイルスに効く薬はないため、症状をやわらげる治療が中心です。熱や痛みには、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬が使われます。

  • 家で安静にする
  • 脱水にならないよう、こまめに水分をとる
  • 酸っぱいものは痛みが強くなるので避ける
  • 腫れて痛むところを冷やす

関連記事:【医師監修】解熱剤が効かない?解熱剤の種類と使うタイミング、効果や副作用について

すぐに受診したいサイン

次のようなときは、すぐに受診してください

  • 強い頭痛や嘔吐が続く
  • 水分がとれない
  • 聞こえにくさがある
  • 陰嚢が腫れて痛む・おなかが痛む

けいれんが5分以上続くとき・意識がはっきりしないときは119番へ。

おたふく風邪のワクチン

おたふく風邪を防ぐいちばんの方法は、ワクチンです。日本では任意接種ですが、日本小児科学会は2回の接種を勧めています。

子どもは1歳から接種できます。子どもの頃にかかったか分からない大人は、血液検査で抗体を調べることもできます。迷うときは、かかりつけ医に相談してください。

手洗いや咳エチケットもある程度は役立ちます。ただ症状が出ないまま人にうつすこともあるため、それだけで防ぐのは難しい病気です。

出典:日本小児科学会「予防すべき感染症の解説」

PIT DOCTORでできる対応

PIT DOCTOR は夜間・休日のドライブスルー診療で、車に乗ったまま受診いただけます。耳の下の腫れや発熱を診察し、症状に合わせたお薬をお出しします。

おたふく風邪の診断は、主に症状を見て行います。くわしい検査や点滴が必要な場合は、対応できる医療機関をご紹介します。

まとめ

  • おたふく風邪は、耳の下などが腫れるムンプスウイルスの感染症です
  • 熱が出ないことや、片側だけ腫れることもあります
  • 大人がかかると、精巣・卵巣の炎症などの合併症を起こしやすくなります
  • 無菌性髄膜炎や、回復しない難聴を起こすことがあります
  • 腫れが出てから5日を過ぎ、かつ全身の状態がよくなるまでが出席停止の期間です
  • ワクチンは任意接種ですが、2回の接種が勧められています

FAQ

おたふく風邪についてよくある質問

おたふく風邪の初期症状は?
はじめに熱や頭痛・首の痛みが出て、続いて耳の下が腫れて痛みます。腫れは片側から始まり、1〜2日で反対側も腫れることが多いです。
大人もおたふく風邪にかかりますか?
かかります。子どもの頃にかからずワクチンも受けていない大人は感染し、子どもより合併症を起こしやすくなります。
熱が出ないこともありますか?
あります。熱が出ないまま耳の下の腫れだけが出ることや、症状がほとんど出ないこともあります。
登園・登校はいつからできますか?
耳の下などの腫れが出てから5日を過ぎ、かつ全身の状態がよくなるまでが出席停止の期間です。登園・登校の前に、園や学校の決まりも確認してください。
おたふく風邪で怖い合併症はありますか?
無菌性髄膜炎がもっとも多く、10〜100人に1人に起こるとされています。また500〜1,000人に1人は、回復しない難聴になります。

参考文献

・日本小児科学会「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」(2026年4月改訂)

・学校保健安全法施行規則(e-Gov法令検索)

・こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版、2023年10月一部修正)」

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