生後3ヶ月の発熱は危険?夜中や急に発熱した時の対処法と救急受診のタイミング
生後3ヶ月未満の発熱は、38℃以上なら夜間でもすぐ受診が必要です。
夜間の救急受診の判断基準と自宅での対処法について、医師が詳しく解説します。
この記事は次のような方に向けて書いています
- 生後3ヶ月ごろの赤ちゃんが夜中に発熱した
- 救急を受診すべきか判断したい
- 自宅でできる対処法を知りたい
目次
夜間・すぐに救急へ行くべきサイン
以下があるときは、夜間でもすぐに受診してください
- 生後3ヶ月未満で38℃以上の発熱
- けいれんが起きている
- 意識障害・ぐったりしている
- 泣き声が弱い・甲高い
けいれんが続く・意識が戻らない場合は119番へ。
以下のいずれかに当てはまる場合は、夜間・休日でも迷わず救急を受診してください。
生後3ヶ月未満で38℃以上の発熱
生後3ヶ月未満の赤ちゃんが38℃以上の発熱をしている場合は、重症の感染症(細菌性髄膜炎・敗血症など)の可能性があります。診療時間に関わらず、すぐに医療機関を受診してください。
けいれんが起きている
発熱の有無にかかわらず、けいれんが起きている場合は至急救急を受診してください。
関連記事:熱性けいれんが起きたら救急?正しい対応方法・後遺症・入院の目安
意識障害・ぐったりしている
呼びかけに反応しない、視線が合わない、ぐったりしているといった状態は、細菌性髄膜炎や脳炎などの可能性があります。すぐに救急を受診してください。
泣き声が弱い・甲高い
泣き声が小さい、弱々しい、甲高い声で泣くといった場合は、髄膜炎や肺炎などの可能性があります。顔色が悪い、ミルクを全く飲まないといった場合も早急に受診してください。
上記に当てはまらない場合は、以下の自宅対処法を参考にしてください。
夜間、病院に行くまでの自宅対処法
まず状態を確認する
| 強い泣き(比較的安心) | ずっと泣いている/泣き声が大きい/突然泣く |
| 弱い泣き(要注意) | 泣き声が小さい/甲高いが弱い/声が弱々しい → 早急に受診 |
| 食欲・意欲の低下 | 顔色が悪い/飲まない・食べない/遊ばない |
| 意識障害(要注意) | 呼びかけに反応しない/ぐったり/視線が合わない → 至急救急へ |
氷嚢や水枕でクーリングする
発熱時の家での対応として最も効果的なのが、氷嚢や水枕でのクーリングです。おでこに貼る冷却シートよりも効果的です。体の中でも大きな血管が走っている「首回り」や「足の付け根」を重点的に冷やすと効果的です。ただし、あくまで苦痛を和らげるための一時的な処置です。
手足が冷たいときは温める
手足が冷たい場合は、悪寒(寒気で体が震える状態)が出ているサインで、熱が上がっている途中です。このときは解熱剤を使わず、体と手足を温めてあげましょう。しばらくすると手足も温かくなり、体も熱くなります。これが熱の上がりきったサインです。
解熱剤は熱が上がりきってから
解熱剤を使うタイミングは、熱が上がりきってからです。使用する際は必ず医師・薬剤師の指示に従い、自己判断での使用は避けてください。
関連記事:【医師監修】解熱剤が効かない?解熱剤の種類と使うタイミング、効果や副作用について
生後3ヶ月の発熱への理解
生後3ヶ月未満の発熱の原因は、約90%がウイルス感染症、約10%は細菌性髄膜炎や敗血症といった重篤な感染症です。
赤ちゃんは通常、生まれたときにお母さんの抗体をもって生まれてきます。そのお母さんの抗体を持っているはずの赤ちゃんが発熱している場合は、早期に病院への受診が必要です。
また、赤ちゃんは自分で症状を伝えられないため、以下の点に注意して変化を見逃さないようにしましょう。
- 顔色が悪い
- 不機嫌
- ミルクを飲まない
- 泣き止まない
関連記事:乳幼児突然死症候群(SIDS)の前兆や原因とは?予防対策も解説
関連記事:熱が上がったり下がったりする原因や対処法を大人と子どもに分けて解説
生後3ヶ月の発熱の原因と考えられる病気
風邪(上気道感染症)
風邪の主な症状は発熱(38.0度程度)・咳・鼻水・嘔吐・下痢などです。発熱しないこともあります。ウイルスへの免疫ができれば通常3〜4日で症状が軽快します。機嫌がよく食欲がある場合は、ミルク・授乳をいつも通りに行って問題ありません。
RSウイルス
RSウイルスは鼻汁や咳などの呼吸器症状を引き起こすウイルス性感染症です。1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%の子どもが1度は感染するとされています。主な症状は発熱・咳・鼻水・呼吸困難・喘鳴(ぜーぜー、ひゅーひゅーといった呼吸)などです。3ヶ月未満の赤ちゃんが感染すると症状がひどくなりやすいため、RSウイルスを疑う場合は病院を受診しましょう。
関連記事:RSウイルスとは|大人と小児の症状の違いや潜伏期間を解説
尿路感染症(UTI)
尿路感染症は細菌感染症の中で最も多い疾患で、腎臓から尿管・尿道・膀胱といった尿の通る経路のどこかで感染が起こる病気です。主な症状は発熱・活気がない・不機嫌・排尿時の痛みなどです。赤ちゃんの尿路感染症はおむつの便が陰部に付着して引き起こされることが多いため、以下の点に注意してください。
- 便をしたらなるべく速やかにおむつ替えを行う
- おむつ替えの際は前から後ろに拭く
- 拭く際はおしりふきの面を変えながら行う
細菌性髄膜炎
細菌性髄膜炎とは、ヒブ(インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌などの細菌が、脊髄や脳を包む髄膜に入り込んで起こる病気です。命に関わったり、重い後遺症が残ったりすることもあります。主な症状は発熱・活気がない・不機嫌・けいれん・嘔吐などです。生後2ヶ月から接種できるヒブワクチン・肺炎球菌ワクチンでの予防が重要です。
予防接種後の反応
ワクチン接種が原因で発熱することもあります。特に肺炎球菌ワクチン接種後は約10%の確率で発熱します。
| ワクチンの種類 | 発熱あり | 発熱なし | 合計 |
| 肺炎球菌ワクチン単独 | 8(10.4%) | 69(89.6%) | 77 |
| 肺炎球菌以外のワクチン | 15(3.3%) | 433(96.7%) | 448 |
| 肺炎球菌ワクチン+その他 | 96(11.1%) | 771(88.9%) | 867 |
関連記事:【予防接種】小児の定期接種と任意接種のスケジュールについて
予防接種後に発熱がある場合の対処
予防接種後に発熱したからといって、必ず副反応とは限りません。発熱して以下の状態のときは医療機関を受診しましょう。
- 3日以上の発熱
- 日に日に熱が高くなっている
- 水分が取れないほどぐったりしている
- 発熱以外に咳・鼻水などの症状がある
関連記事:子供のRSウイルス感染症とは?症状や保育園の登園はどうすればいい?
まとめ|夜間発熱の対応フロー
夜間に赤ちゃんが発熱した場合の対応を3つに整理します。
- 救急サインを確認する
生後3ヶ月未満で38℃以上/けいれん・意識障害/弱い泣き・ぐったりしている → 迷わず救急へ - 救急でなければ自宅で対処する
状態を確認する/首回り・足の付け根をクーリング/手足が冷たいときは温める/解熱剤は熱が上がりきってから - 迷ったら我慢せず早めに受診する
症状が落ち着かない・不安な場合は早めに受診してください。夜間・休日はPIT DOCTOR(木・金・土 19:00〜24:00 / 日・祝 10:00〜17:00)へお気軽にご連絡ください。
38℃を超える発熱、意識障害、けいれん等があれば迷わず医療機関を受診しましょう。ご心配なことがございましたらお気軽にご相談ください。
FAQ
赤ちゃんの発熱についてよくある質問
生後3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱したらどうすればいいですか?
解熱剤はいつ使えばいいですか?
家で冷やすときはどこを冷やすのが効果的ですか?
PIT DOCTORでできる対応
夜間・休日の赤ちゃんの急な発熱もお気軽にご連絡ください。
木・金・土:19:00〜24:00 / 日・祝:10:00〜17:00
当院で対応できる場合
小児の診察も外来にて行っています。症状に応じた適切な処置・処方が可能です。
専門病院への受診が必要な場合
生後3ヶ月未満の発熱や重篤な症状が疑われる場合は、緊急性が高いと判断し、適切な専門医療機関へご案内します。「救急に行くべきか判断できない」という場合もお気軽にご相談ください。